2024_EURO_17・・ この準決勝でも、スペイン対フランス同様に、内容と結果で、イングランドが、フェアに勝利を収めた・・ところで、残り10分でのイングランドの選手交 代・・それが、これほどツボにはまるとは・・(オランダvsイングランド、1-2)

たしかに・・

イングランドが、よりボールを支配した。

ても、サッカー内容的には、まあ、拮抗した勝負マッチだったと言えそうだね。

そして・・

拮抗していたからこそ、「愛する神は、細部に宿る・・」ってな哲学に、思いをめぐらせる。

ボール奪取プロセス(守備)では、アタックする(できる)状況を創りだすための連係プレーの内実が問われる・・

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では、ボールがないところでのアクションの量と質が問われる・・

その守備・・

やっぱり、相手の人とボールの動きを「追い込む」というイメージングが、とても大事だね。

チェイス&チェック(寄せ)を仕掛けるプレイヤーが脳裏に描く、味方にボールを、「奪い返させる」イメージングが、味方と、どのくらい実効的に「シェア」されているか・・

その「イメージング連係」がうまく機能すれば、次、その次でのボール奪取アタックを、より効果的に、仕掛け「させ」られる。

また攻撃&仕掛けで、意識するテーマは・・

何といっても、「人とボールの動き」を、いかに「変化」に富んだモノへと高揚させられるか・・

「変化」によって、相手ディフェンスを、惑わせ、分散させ、ターゲットを「ボカせる」っちゅうわけだ。

その変化の演出では、何といっても、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションが、有効。

そして、次のパスレシーパーが、スペースでボールを受けられるコトが、重要だ。

そう、どこで、どのように、「ワンツー」を、効果的に繰り出していけるか・・

それが、テーマになるっちゅうわけさ。

また同時に、ボールがないところでのアクションの量と質もアップさせなきゃいけない。

そんな視点で、この試合では、イングランドに、一日の長があった。

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での変化・・

その、ボールの動きを「加速」させる演出家は・・

組織コンビネーションでは、何といっても、マンチェスタ・シティー所属のフィル・フォーデン。

彼のボールがないところでのアクションの量と質は、格別なんだ。

そして彼は、決定的な(組織的な!?)仕掛けプロセスを、リードしつづける。

さすが、グアルディオラに鍛えられた、ミッドフィールダーじゃないか。

また、彼の「2列目」パートナー、ジュード・ベリンガムは、「個の勝負プレー」で、存在感を発揮する。

そう、この二人と、ハリー・ケインの「トライアングル」が、とてもバランスよく、機能しているって感じられるんだよ。

もちろんオランダにも、デ・パイ、ガクポ、シモンズなど、優れたプレーヤーが揃っている。

でも・・

そう、私の眼には、人とボールの動きの「変化の内実」という視点で、イングランドに、やっぱり一日の長ありって映るのさ。

そんな、まあ、概観的には「拮抗」した、「同点」の展開がつづいていくなか・・

たしかに・・

互いに、惜しい(決定的ではない!!)ゴール機会を、創りだすという、外見的には、「互角」の展開とは映るけれど・・

それでも、やっぱり、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の「細部メカニズム」に、集中していたら、イングランドに一日の長ありって感じられるわけだ。

まあ、たしかに、言葉の表現に、その現象のコアファクターを託すのは、難しい、難しい。

でも、現象的には・・

決定的スペースを、どのように、どこまで「深く」攻略できているかという視点では、やっぱりイングランドに「一日の長あり」と感じるんだよ。

そして・・

そんなコトを考えていたとき、「コトが起きた・・」と、思って、フリーズした。

後半33分。

起点は、やっぱり、フィル・フォーデンだった。

彼の「タメ」から、その右サイドスペースへ「走りつづけていた」最終ラインのウォーカーへ、測ったようなスルーパスが、送り込まれたんだ。

最後は、そのウォーカーから、中央のサカへ、ラストクロスが送り込まれる。

そして、サカが放ったダイレクトシュートが、見事に、オランダGKフェルブルッヘンの左側を、突き破ったっちゅうわけだ。

でも・・

そう、VARで、オフサイドが確認された。

フ~~・・

この時点で、わたしは、拮抗したなかでも、「細部コンテンツ」で、一日の長があるイングランドに、より強いシンパシーを感じていたんだ。

だから、ため息が出た・・

そして、そのため息に、追い打ちをかけるように・・

そう、監督のサウスゲイトが、ハリー・ケインと、フィル・フォーデンの交替を告げるんだよ。

後半36分。

どして!?

でも、イングランド代表のチーム事情を、まったく知らないわたしは、すぐに考え直し、再び、ゲームに集中したっちゅうわけだ。

そう、その交代で、何が変わるのかを、見極めるために。

そして、その私の耳に、アベマ解説の槙野智章が語る、(彼にしては!?)チト冷静な(冷静に過ぎる!?)発言が、飛び込んでくるんだよ。

・・交替した二人(パーマーとワトキンズ)は、もっと、前戦からプレスをかけても(チェイス&チェックしても!)いいんじゃないですかね~・・

・・まあ、グラウンドに入ったばかりだから、まだペースが掴めていないんでしょうが・・

そこで、そんな槙野智章の声が「耳に入った」かのように・・

交替して入ったパーマーが、最前線から、積極的&攻撃的に、チェイス&チェック(寄せ)を繰り出すんだ。

・・そうそう、そんな姿勢が、チームに勢いを与えるんですよ・・

槙野智章だ。

アグリー・・

そして、そこから、交替した二人(パーマーとワトキンズ)の、最前線での、ボールがないところでのアクションの量と質が、どんどんアップしていくんだ。

たしかに、この二人の「動き」は、チームに、サイコロジカルな「活力」を与えている・・

そう感じた。

そして、再び、イングランドのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)に、勢いが乗っていくんだ。

フ~~ッ・・

わたしの、心的なテンションも、高揚をつづけ、手に汗にぎっている。

そして、レギュラーの試合時間が過ぎようとしていた、後半44分・・

本当の「コト」が起きてしまうんだ。

2列目右サイドでボールをもった、交替出場したパーマー。

そこから、タテの決定的スペースへ「爆発」したワトキンズへ、強さ、方向がバッチしの、ラストスルーパスが、スパッと通っちゃう。

そして、受けたワトキンズが、まさにスーパーと表現するに値する、キャノン・グラウンダー・シュートを、ワンタッチトラップから、オランダ左サイドネットに、突き刺すんだ。

そのシーンについて・・

実況の下田恒幸さんが、こう力強く表現した・・

・・まさにワトキンズ、まさにワトキンズ!!・・

・・その背後を突く動き、そしてキレのあるフィニッシュ・・

・・まさにワトキンズ、まさにワトキンズ!!・・

・・プレミアリーグ19ゴールは、ダテではありません・・

いいね~~、さすがに、下田恒幸さんだよ。

わたしも、彼の実況に、酔っていた。

あ~~、面白かった。

さて、これでイングランドは、「あの」強い、強いスペインとの決勝に臨む。

いまから、楽しみで仕方ない。