2024_J1_第17節・・今シーズン限りでの勇退が(信じられないコトに!!)報道されてしまった、ミハイロ・ペトロヴィッチ・・彼は、この時点で勇退すべきだと思う・・そうでなければ、彼の、比類なき「legendary work」に、取り返しのつかないキズが・・(ヴェルディvsコンサドーレ、5-3)

レビュー

ミハイロ・ペトロヴィッチ・・

素晴らしい才能にあふれるプロコーチだ。

わたしは、彼の高質なマネージメント能力の内実を、よく知っているつもりだ。

でも・・

そう、そのミハイロが、今シーズン限りで「退任」するってな、チト信じられない報道が、流れた。

その真偽は、闇の中。

でも、その報道が出た時点で、もうミハイロは、彼が秘める優れた心理マネージメント能力を、うまく操れなくなってしまうんだよ。

そう、選手も、先が見えないという、「確信」をもち難い状況に追い込まれてしまうわけだからネ。

そんな、「状況的」に発生してしまうネガティブ心理メカニズムは、歴史が証明しているとおりさ。

とはいっても・・

このゲームでのコンサドーレは、もちろん、「そこそこ」の闘いを魅せた。

そう、「そこそこ・・」ね。

それでも、わたしの眼には、「一味」が足りないと、映っていた。

特に、ボール奪取プロセス(守備)において・・。

いつも書いているように、不確実なファクターが満載のサッカーは、究極の「心理ボールゲーム」なんだ。

だからこそ、攻守にわたって、「最後の半歩」が、出るかどうかというのは、「意識&意志」という視点で、決定的な勝負ファクターなんだよ。

今日のコンサドーレでは、その「決定的な最後の半歩」が、出ていなかった。

ボール奪取プロセス(守備)でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)においても。

でも、その多くは・・

ボールがないところでの「アクションの量と質」ということだから、目立たない。

グラウンド上の現象として、例えば・・

マーキングやカバーリングでの、「遅れ」が目立っていたり、局面デュエルに突っ込む「パワー」が足りなかったり・・等など。

もちろん、感覚的なモノ(評価)ではあるけれど・・

わたしは、プロコーチとして、それを見極める「眼」は、まだまだ衰えていないって自信をもっているんだよ。

そんなだから、コンサドーレでは・・

攻守にわたって、決定的な「勝負スポット」でのアクション内容が、足りなくなる。

要は、「全力を出し切っているかどうか」という視点だね。

もちろん・・

コンサドーレ選手が、「いい加減」にプレーしていたと言っているわけじゃない。

そうではなく・・

誰もが「感じられる」コトだけれど・・

攻守の勝負シーンに注ぎ込む「エネルギー」が、限界レベルに達していなかったという事実が、そこにはあったと、思うのさ。

さて、最後に・・

わたしの意見を表明しておこうと思う。

そう、私は・・

ミハイロ・ペトロヴィッチは、この時点で、勇退すべきだと思っているんだよ。

そうでなければ・・

サンフレッチェ、レッズ、コンサドーレで築き上げた、外国人監督としての比類なき「legendary work」に、取り返しのつかない「キズ」がついてしまうかもしれない。

あっ・・

外国人だけじゃなく、日本人プロコーチの戦績も、含めた、比類なき戦績だった。

さて、彼とクラブが、どのような結論を下すのか・・

注意ぶかく、見ていよう。

ちなみに・・

読売サッカークラブ(現東京ヴェルディ)時代に、わたしのパートナーだった(監督の)ルディー・グーテンドルフに、「辞めるべき」と進言したのは、わたしだった。

それは、その年の天皇杯に、負けたゲームのあと。

会場になったグラウンドを、何周か、一緒に歩きながら、そのコトを話し合った。

まあ、そこでの私の考え方のバックボーンについては、ここでは詳しく書かないけれど・・

とにかく、人は、引き際が肝心なんだよ。