2025_ ナデシコ・・心理的な悪魔のサイクルに、とっ捕まったナデシコ・・そこから抜け出すための刺激が相手ゴールだったのは、いただけないけれど・・それでも、 しっかりと盛り返せたコトは、ポジティブな進化&深化だった・・(スペインvsナデシコ、 3-1 )
ふ~む・・
ここまで、全体的な内容で「差」を見せつけられてしまった要因は??
もちろん、その主たるモノは、ボール奪取プロセス(守備)の内実にあり。
田中美南が、前半30分にブチ込んだ、スーパーな先制ゴール。
「あそこ」での、身体を反転させたトラップ、そしてスライディングシュート。
もう、見事としか言いようがないわけだけれど、そこに至るまでのプロセスでは・・
立ち上がりの2分間くらいは、完璧に、スペインに「イニシアチブ」を握られつづけた。
そこでのナデシコは・・
ボールを奪い返せる雰囲気さえ、醸(かも)しだせないってな体たらくだったんだ。
でも・・
そう、数分もしたら、ナデシコの、ボール奪取プロセス(守備)の勢いが、大きく高揚したんだよ。
たぶん、チーム内での𠮟咤の連鎖!?
そして、勇敢なナデシコが、イニシアチブを握り返していく。
いや、握り返そうとする「意識と意志」が、高まったってな表現が正しいかも。
そして実際に、イニシアチブの内実は、かなりイーブンになっていった。
たしかに、実力的には(フィジカルの優位性も含めて、微妙に!)上のスペインが主導権を握っているけれど・・
そこには、ナデシコも、「それなり」に、立派に闘いはじめているってな感覚はあった。
そして、そんな「立派な主体性プレー」が、田中美南のインターセプトを呼び込むんだ。
最後は、浜野まいかからの、フィーリングにあふれた、グラウンダークロスを・・
田中美南が、魔法の(!?)回転トラップから、悪魔の(!?)スライディングシュートを決めたんだ。
そこまでの「立派」なゲーム(&勝負)展開を体感していたから・・
そのとき、「ヨシッ、ヨ~~シッ!!」ってな、ガッポーズが出たよ。
でも、その後のナデシコは(1点リードしたことで、気持ちが緩み!?)・・
スペインの、強力なボール奪取プロセス(守備)の勢いに、完璧に、呑み込まれていった。
もちろん、そのネガティブ現象の要因は、自分たちのボール奪取プロセス(守備)にあり。
チェイス&チェック(寄せ)が、うまく回らないことで・・
相手トラップを狙った「寄せ」までは、忠実にやっていたのに、そこからの局面デュエルで、うまくボールを奪い返せない。
また、目立っていたネガティブ現象として・・
ボールがないところでのアクションの量と質にも、課題が見えていた。
要は、スペースでパスを待つスペイン選手への「マーキング」が、十分にタイトじゃないんだ。
そう、次の(スペインの)パスレシーバーが、フリーになり過ぎていたんだ。
たしかに、相手ボールホルダー(次のパスレシーバー)へのプレスは、ある程度は、機能していた。
でも、前述したように、「そこ」で、うまくボールを奪い返せないことで、その次の相手パスレシーバーが、よりフリーで勝負プレーに入れちゃうってなメカニズム。
そんな、ネガティブ現象の「連鎖」が、垣間見えていたんだよ。
もちろん、その背景には、ナデシコのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)のネガティブな内実もあった。
そう、そこでも、ボールがないところでのアクションの量と質が、追いついていかなかったんだ。
だからスペインも、より「容易」に、ナデシコの「次のボールの動き」を予測し、潰しつづけられた。
要は・・
そう、ナデシコが、完全に、心理的な「悪魔のサイクル」に落ち込んでいたっちゅうコトだね。
「その奈落」から這い出すためには・・
もう、ボール奪取プロセス(守備)の最初の取っ掛かりである、チェイス&チェック(寄せ)の勢いを倍増するしかない。
ホントに、それしかないんだよ。
もろちん、一人だけじゃ、何も生み出せない。
そうではなく、チーム全体で、「そのベクトル」を向かなきゃ、決して機能しない。
一人でも、そう、たった一人でも、サボったら、ダメなんだ。
だからこそ、強力なリーダーシップが必要なんだよ。
その意味じゃ・・
期待していた長野風花、杉田妃和の「意識と意志の爆発レベル」がアップしていかなかったことに、ちょっと落胆していたモノさ。
でも・・
そう、スペインに勝ち越しゴールを奪われてからのナデシコは、やっと、ホントにやっと・・
本来の、闘う意志を「自分自身で盛り上げられた」と感じた。
私も、ものすごくポジティブな「感性」でゲームに入り込んでいたモノさ。
だから、そのときも、「ヨ~~シッ!!」ってな、ガッツポーズが出たんだよ。
その、積極的&攻撃的なボール奪取プロセス(守備)からのチャンスメイクについては・・
もちろん、その「感性」をアップさせたのは、相手のゴールという「強烈な刺激」に拠るんだ。
たぶん選手たちも、それまでの「自分たちの不甲斐なさ」に、フラストレーションが、溜まっていたに違いない。
・・わたしたちは、こんなもんじゃない・・
・・スペインに、いいようにやられまくるなんて、我慢ならない・・
そのとき私は、ナデシコに、そんな積極的&攻撃的な「感性」が、満ちあふれてきたって感じた。
でも残念なコトに・・
タイムアップ直前、スペインに、スーパーな3点目をブチ込まれてしまうんだ。
まあ、仕方ない・・
最後に、「あの」谷川萌々子。
良くなっているじゃありませんか。
彼女については・・
とにかく、攻守にわたって、ボールがないところでのアクションの量と質をアップさせていけば(≒攻守ハードワークを探しまくる主体性プレーの内実アップ!)・・
すぐにでも、世界トップレベルの、ホンモノの(!)スター選手へと脱皮できる。
ということで、ナデシコ全体の出来について・・
たしかに、このゲームでは、スペインに「やられまくった」。
でも、前述したように、攻守ハードワークの高揚も、自分たちが主体になって魅せられた。
もちろん、「あの」心理的悪魔のサイクルに「とっ捕まった時間帯」については、しっかりと反省しなきゃいけない。
まあ確かに、相手ゴールに「刺激」されたのは、いただけないけれど・・
それでも、しっかりと、盛り返せたコトは、次につながる。
そこで、もっとも重要だった心理・精神的ファクターは・・
盛り返し、「私たちもヤレるっ!!」ってな自信と確信の高揚(というか、再認識)・・ね。
不確実なサッカーは、究極の、心理ボールゲームなんだよ。