2023_J1_第15節・・ダゾン試合後インタビューでみせた、ミハイロの悔しそうな表情が、全てを物語っていた・・(コンサドーレvsグランパス、1-2)

フムフム~・・

強豪同士による、さまざまな意味合いで、とても興味深いせめぎ合いだった。

まあ、たしかに・・

前半の立ち上がり30秒で、キャスパー・ユンカーが流し込んだ、「決定力」という意味合いでも、興味深いファクターが詰め込まれた先制ゴールによって・・

その後のゲーム展開は、「あんな感じ」になってしまったけれど・・

そう、一点のリードを奪った長谷川健太グランパスは、「落ち着いたマインド」で、ゲームが必要以上に「盛り上がらない」ように抑制的にプレーしたんだ。

もちろん「そのマインド」は、そうでなくとも強い、グランパスのボール奪取プロセス(守備)の内実をアップさせたよね。

ダゾン試合後インタビューでミハイロも語っていたけれど・・

一点ビハインドのミハイロ札幌コンサドーレは、うまくスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)をブチかましていけなかったんだ。

守りを「落ち着いて固める」グランパスの牙城を、うまく崩し切れなかったんだよ。

そこでの彼らは、個の勝負イメージングに「こだわり」過ぎたという側面は、否めなかったね。

コンサドーレの前半を観ながら、グランパス守備が誘い込もうとするゾーンへ、単純に、仕掛け「過ぎた」って感じたんだ。

そう、グランパスの思うつぼね・・

とにかく、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での「個のイメージ」が、強すぎたんだ。

それじゃ、グランパス守備に、次、その次のボールの動きを、うまく「読まれて」潰されてしまうのも道理だってね・・。

でも後半は・・

そう、より活発に、人とボールが動きはじめるんだ。

大事なコトは、ボール「だけ」が動いても、うまくスペースを攻略していけない・・っちゅうこと。

とにかく、「まず」人が動くことが大事なんだ。

それによって、相手ディフェンスを引きつけ、守備のポジショニングバランスを、崩せる。

また・・

人とボールの動きを加速させられたら、もちろん、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションだって、より効果的に機能させられる。

そして後半40分には・・

人とボールの動きの「リズム」を加速させたことで、グランパス守備を引きつけ、スペースを創りだして、「追いかけゴール」をブチ込めた。

それにしても、金子拓郎のシュートには(そこに至るまでの人とボールの動きのリズムには!)目を見張るモノがあった。

それだけじゃなく・・

とにかく後半のミハイロ札幌コンサドーレのサッカーには、まさに「強豪」と呼ぶに相応しい、素晴らしいコンテンツが、てんこ盛りだっんだ。

そう、攻守にわたるハードワークとリスクチャレンジ機会を、探しまくる、積極的&攻撃的な「主体性プレ-」の集合体・・ね。

とても立派で魅力的なサッカーを展開したのに・・

まあ、仕方ない・・

あっと、最後に・・

キャスパー・ユンカーが、ものすごく上手く「流し込んだ」先制ゴールのシーン。

前述したように、そこには、キャスパーが秘める、「ゴールを決める感覚的なセンス」が垣間見えていた。

まあ、たしかに、言葉にするのは難しいけれど・・

そのテーマについては、「The Core Column」で発表した「このコラム」をご参照あれ。

あっと・・

この先制ゴールシーンじゃ、そのキャスパーの決定的な「眼前スペース」へ、ダイレクトでラストパスを通した永井謙佑にも、称賛の拍手をおくらなきゃいけない。

わたしは、「空間認知能力」って呼ぶけれど・・

こぼれたボールが、自分に向かってきた、コンマ数秒で、永井謙佑は、ダイレクトで、どのスペースへ、どんなフィーリングの「ラストパス」を通せばいいか、イメージングできたんだよ。

素晴らしい・・

また、マテウス・カストロがブチ込んだ2点目シーンでも・・

森保一ジャパンに初招集された森下龍矢が、左サイドスペースへボールを持ち込んだ瞬間・・

中央ゾーンにポジショニングしたマテウス・カストロは、スパッと動きを止め、自分のまえのスペースを、意図的に「空け」たんだ。

もちろん森下龍矢は、「その」スペースを正確に通す、完璧なグラウンダー・ラストクロスを送り込んだ。

この両者の、感覚的な、最終勝負センスにも、さまざまなコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されている。

フムフム・・

とにかく・・

同じサッカー人として、両チーム、両監督に対して、称賛と(日本サッカーに対する!)感謝の拍手をおくります。

お疲れ様~~・・