2024_ACLの5・・ヴィッセルにしても、フロンターレにしても・・ものすごい、粘り強いサッカーを魅せてくれた・・よかった、よかった・・(ヴィッセルvsマリナーズ、3-2 )(ブリーラムvsフロンターレ、0-3 )

まずヴィッセル・・

このゲームについては、なんといっても、オーストラリアのCCマリナーズが、2-2の同点に追いついてからの残り20分ほどに、さまざまな「見所」が凝縮されていた。

その見所が目立った背景は・・

ヴィッセルにリードされた、CCマリナーズが、リスクを冒して、ガンガン攻め上がっていく状況で、ゴールまで奪い切ったからに他ならない。

そんな状況だったからこそ、ヴィッセルの「意識と意志ポテンシャル」が、ポジティブにリセットされ
彼らのサッカーが、何倍も増幅されたっちゅうわけだ。

その事実は、グラウンド上の現象として・・

ボール奪取プロセス(守備)での実効レベルに、明確に、見て取れる。

CCマリナーズのボールの動きを「追い込む」やり方にしても・・

次、その次での、ボール奪取勝負の仕掛け方にしても・・

そこで投じられた「熱量」が何倍にも高揚したって感じられたわけだ。

もちろん、その「勢い」は、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、引き上げる。

そう、ボールがないところでのアクションの量と質が、大幅にアップしたんだよ。

だから、人とボールの動きと、そのリズム・マネージメントも、ペースアップしていく。

そして・・

そう、組織プレーと個人勝負プレーの「バランス」も、どんどん先鋭化していくんだ。

だからこそ・・

汰木康也や、パトリッキと交替した宮代大聖、佐々木大樹といった、「個」の仕掛け人が、よりよいカタチで勝負をブチかましていけるようになったっちゅうわけだ。

もちろん、相手のマリナーズ守備も、強者揃い。

流れのなかでは、そう簡単には、ウラの決定的スペースを攻略できるはずもない。

それでも、ヴィッセルは、強烈な「圧」をかけつづけたことで、一瞬のシュートチャンスを創りだしてしまうんだよ。

そう、佐々木大樹の決勝ミドル弾。

外観的には、相手GKのファンブルというふうに見えるだろうけれど・・

実際には・・

そう、佐々木大樹がブチかました、中距離キャノンシュートは、見事な「無回転」で、相手ゴールへ向かっていったんだ。

ダゾンのスローモーションでも、明確には、視認できなかったけれど・・

それでも、わたしは、その無回転キャノンシュートが、相手GKにとっては(!!)、とても微妙に「ブレ」たって、確信しているんだ。

それが、相手GKのファンブルを誘った。

まあ、終わってみれは、両チームの「力量の差」を、着実に反映した結果に落ち着いたけれど・・

それでも、このヴィッセルの粘りの勝利は、次の「J」の勝負マッチに臨むチーム全体に、これまた着実な「勇気」をもたらしたに、違いないと思う。

とにかく、この勝利には、そんな隠れた「巨大な価値」が内包されていたと思うわけさ。

優れたプロコーチ、吉田孝行に対して、心からの称賛と感謝の拍手をおくります。

―――――

さて、フロンターレ・・

相手のブリーラムは、タイの強豪だ。

そしてゲームは、彼らのホームマッチ。

簡単なゲームじゃない。

それでも・・

そう、我らがフロンターレは、ヴィッセル同様、ホンモノの「力量の差」を感じさせてくれた。

たしかに・・

何度も、ブリーラムがイニシアチブを掌握する時間はあった。

それでも、全体的には、やはりフロンターレが(質実剛健な!)主導権を握っている。

そう・・

ここが、大事なポイントなのだけれど、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の目標を結実させられる「ゴール機会」の内実で、明らかに、ブリーラムを凌駕していたという事実は、重い。

その評価ポイントで、フロンターレに、一日「以上」の長があったんだよ。

何だろうネ、その違いの本質は。

やっぱり、最終勝負イメージングの内実だろうね。

彼らは、「ここにボールがくるっ!!」ってな感じで、しっかりと、「希望を託せるスペース」へ、走り込んでいるんだよ。

そんな、ボールがないところでの、ハイレベルな「スペース攻略イメージング」こそが、違いを創り出すっちゅうわけだ。

たしかに、表面的なゲーム内容では、大きな差は、ないように感じられたかも知れない。

でもネ・・

そう、あまり目立たない、ボールがないところでのアクションの量と質という視点で・・

ブリーラムとフロンターレの間には、「一日以上の格差」があったんだよ。

あっと、いま話しているのは、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)のハナシね。

まあ、攻撃と守備は、表裏一体だから・・

前述した、ボールがないところでのアクションの「格差」は、ボール奪取プロセス(守備)でも、着実にグラウンド上に現出していた。

そう、最後の半歩というファクター(≒読みとか、創造性とか)ね。

ACLを観ながら、そんな、微妙な「長の差の内実」に、思いを馳せていたモノさ。

そんな、攻守にわたる、ボールがないところでのアクションの量と質だけれど・・

ドイツ留学時代や、その後のドイツとの関わりのなかで、その重要さを、叩き込まれたモノさ。

そう、ドイツのレジェンド、故ヘネス・ヴァイスヴァイラーとか、オランダの雄、故リヌス・ミケルスとか・・ね。

それにしても・・

ヴィッセルにしても、フロンターレにしても・・

「Jのリーグ戦」にも好影響をもたらすはずの、ものすごく粘り強いサッカーを魅せてくれた。

よかった、よかった・・