2023_J1_ (変則)12節・・美しい質実剛健サッカーの内実を、内容ある勝者メンタリティーに支えられて進化&深化させているマチェイ浦和レッズ・・優勝争いでの存 在感アップが目に見えるようだ・・(レッズvsベルマーレ、4-1)
たしかに、マチェイ浦和レッズは、内容でも結果でも、ベルマーレを凌駕した。
とはいっても・・
そう、山口智ベルマーレも、決して、「やられっぱなし」というワケじゃなかった。
このゲームに懸けるベルマーレの「意識と意志パワー」は、特別なレベルまで高まっていたんだ。
そりゃ、そうだ。
何せ・・
あれほどの良いサッカーを展開している山口智ベルマーレなのに、リーグ最下位に沈んでしまっているのだから。
いったい「その現象」の背景には何があるのだろうか??
たしかに・・
ベルマーレは、レッズに、何度も、決定的スペースを攻略され、ゴール機会を創りだされた。
対するベルマーレのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)は、数えるほどしかなかった。
中盤でのボール奪取プロセス(守備)は、遜色ないにもかかわらず・・。
そう、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の内容に、微妙な「差異」があったっちゅうことなんだよ。
そのもっとも重要なポイントは、言うまでもなく、人とボールの動きと、その「リズム」。
レッズが演出する、相手の「予測のウラ」をスムーズに突いていくボールの動きは秀逸。
その視点では、やっぱりマチェイ浦和レッズに、一日の長ありだった。
逆から観れば・・
レッズの(最終勝負の!)仕掛けプロセスに、ベルマーレの「最後の半歩ファクター」が追い付いていけてなかったという視点もある。
最後の半歩というファクター・・
それは、決定的シュートやスルーパス、またクロスボールを「ブロックする」だけじゃない。
私は、そこに、「最後の瞬間」をしっかりとイメージングし、アクションをつづけるための、予測&実行能力も含めるんだ。
あれほど立派なボール奪取プロセス(守備)を展開するベルマーレだったけれど・・
そう、何度も、浦和レッズの人とボールの動きに、イメージングが(!)翻弄され、最後の瞬間には、フィニッシャーを、ある程度フリーにしてしまった。
例えば・・
取っ掛かりの、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションで「外された」選手が、その場に立ちすくんでしまうシーンが、何度も観られた・・とかね。
それに対してレッズの「最後の半歩」の内実は、レベルが高かった。
そう、彼らは、何度マークを外されようと、逆を取られようと、次、その次ってな感じの「爆発」を魅せつづけたんだよ。
爆発・・
もう何度も書いているように、攻守にわたる、瞬間スタート&フルスプリントの量と質・・ね。
その内実にこそ、プロコーチの「ホンモノの手腕」が、凝縮されるっちゅうわけだ。
マチェイ・スコルジャの面目躍如・・
とはいっても、全体としては、山口智ベルマーレは、最後まで、よく食い下がったよね。
あの「意識と意志パワー」があれば、必ずや、這い上がっていけると確信します。
最後に・・
興梠慎三・・
いつものように、素晴らしいプレーを披露したじゃないか。
彼がブチかます、最前線での「ポストプレー」は、大迫勇也を除き、追随を許さない。
また彼は、決定的ラストパスを供給できるだけじゃなく、個のドリブル勝負にもトライできる。
また、ボールがないところでのアクションの量と質も、素晴らしいタイミングの、「ウラ取りフルスプリント」に代表されるように、素晴らしい。
まあ、たしかに、守備での、最前線からのチェイス&チェック(寄せ)という視点では、緩急を、「もっと」うまくマネージしなきゃいけないけれど・・
また、関根貴大・・
大久保智明とともに、浦和レッズの突貫小僧として、「個の勝負師プライド」を象徴している。
そんな前線を支えるのが、岩尾憲と伊藤敦樹のダブルボランチ。
まあ、最終ラインと西川周作先生についちゃ、言うことないよね。
美しい質実剛健サッカーの内実を、内容ある勝者メンタリティーに支えられ、どんどん進化&深化させているマチェイ浦和レッズ。
これからの、リーグ優勝争いに絡んでいくエキサイトメントが目に見えるようだ。