2023_J1_第8節・・さまざまな紆余曲折があった・・その一つひとつに、意味深いコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されていた・・(レッズvsコンサドーレ、4-1)

レビュー トータルの、ゲーム印象・・

やっぱり、「強豪同士」の、魅力的な、「動的」均衡マッチだったっちゅうコトだね。

たしかに、最後は点差が開いてしまったけれど・・

レッズ3点目、4点目は、内容的にも、「オマケ」ってなニュアンスの方が強いよね。

それよりも・・

両チームが10人になってから、2点を追う、ミハイロ札幌コンサドーレがブチかました「攻守ダイナミズム」には、まさに強豪と呼ぶに相応しい内容が込められていた。

あっと・・

そう、菅大輝がブチ込んだ、見事なドリブルシュート(追いかけゴール!!)が内包する、コノテーション(言外に含蓄される意味)も含めてネ。

ということで、ゲーム・・

前半34分に、中村桐耶がレッドを喰らうまでのゲームは、まさに、動的に均衡する、魅力的な勝負マッチってな展開だったんだ。

まあ、たしかに、マチェイ浦和レッズが、全体的なイニシアチブは、握っていたけれど・・ね。

それでも、肝心の、攻守の目的を果たすための「実質コンテンツ」からすれば・・

互角に近いって感じていたんだよ。

ボール奪取プロセス(守備)にしても、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも・・

そんななか、「コト」が起きちゃうんだ。

あれは、完璧な「ドグソ」だったから、中村桐耶に対するレッドカードは、フェアな判断だった。

そしてゲームの流れが、大きく変容していく。

そう、ミハイロ札幌コンサドーレが、より注意深い、ボール奪取プロセス(守備)をイメージングするようになったんだ。

そうなったら、もちろん、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)で押し上げる「人数」が足りなくなるのは、道理。

逆に、ボール奪取プロセス(守備)での集中力は、何倍にも、高まる。

そんなだから、ゲーム展開が、ある意味、「静的」な均衡マッチってな様相を呈していくのも道理だった。

エネーチケー解説の、槙野智章と佐藤寿人も、語っていたけれど・・

1人の退場だったら・・

数的な不利が、「攻守イメージング」を、より徹底させられることで・・

逆に、「勝負」という視点じゃ、有利に機能するコトが、まま、あるんだよ。

そして実際に・・

マチェイ浦和レッズのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の内実が(その危険度が!?)、徐々に「落ち着いて」いっちゃうんだ。

そんな勝負展開を観ながら、思っていた・・

マチェイ浦和レッズは、もっと、「攻撃&仕掛け」の変化を演出しなければ・・

もちろん彼らは、退場劇の後の「心理メカニズム」を、よく分かっている。

数的優位に立ったチームが、イージーな「心持ち」になったら、逆に、カウンターで「やられちゃう」ってな、歴史が証明するゲーム展開メカニズムのコトね。

だから、マチェイ浦和レッズは・・

イージーな攻め上がりはみせず、しっかりと、次のボール奪取プロセス(守備)に備える「堅い」サッカーを展開していたんだよ。

でも、そのコトもあって(!?)・・

マチェイ浦和レッズのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)に、ホンモノの勢いが乗っていかなかったんだ。

これは、難しい「勝負展開」になったな~・・

そんな「心配」がアタマを占拠しはじめた、後半23分、コトが起きた・・

コンサドーレのタテへの仕掛けパスを、見事にインターセプトした、アレクサンダー・ショルツ。

そのまま、脇目も振らない「勢い」で、最前線へ駆け上がっていったんだよ。

彼は、勇気をもって、こう決断していた。

かなり「寸詰まり」になっていたゲーム展開を、なんとか打開しなくちゃ・・

そこで、アレクサンダー・ショルツがブチかました、左サイド関根貴大への「ワン」のパスを出してからの「ツーの加速」。

そう、彼は、ホンモノの「爆発」を魅せたんだ。

その勢いは、アレクサンダー・ショルツをマークしていた青木亮太の「戻りの勢い」を、凌駕していた。

そして、「そこ」に、関根貴大から、測ったようなラストスルーパスが、送り込まれたっちゅうわけだ。

それは、アレクサンダー・ショルツの、相手GKの股間を抜く、素晴らしい左足シュートではあった。

そこでの一連のプレーだけれど・・

それは、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション(大きなワンツー)だった。

前半の、マチェイ浦和レッズは、何度も、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションで、ミハイロ札幌コンサドーレの守備ブロックを「崩して」いたんだ。

でも・・

一人足りなくなったコンサドーレが守備を固めたことで、まったくと言っていいほど、そんなスムーズな「人とボールの動き」を繰り出せずにいたんだ。

そんな折、飛び出した、アレクサンダー・ショルツの、勇気マンマンの、「エイヤッ!」ってな感じの、仕掛けの変化だったんだよ。

まあ、その後の展開については、前述したとおりだったね。

最後に・・

レッドを喰らった、ホセ・カンテ・・

前節コラムで、彼のことを、クソミソに、書いた。

でも、この試合での彼は、少なくとも、攻守の「爆発(闘う意志)」を魅せる意志は、魅せていた。

少し、安心した。

でも・・

そう、「あんなカタチの爆発」は、いただけないけれど・・サ。

まあ、それでも、「闘う意志」の片鱗は感じさせてくれたわけだから・・

後は・・

日頃のトレーニングにおいて、チームメイトたちから「信頼」されることがテーマだね。

攻守ハードワークとリスクチャレンジ(=意識と意志パワーの炸裂!)がないところに、決して、仲間からのレスペクトは、ありません。

彼は、それを志向するコトを、自身の「アイデンティティ」にしなきゃいけない。

わたしは・・

アイデンティティを、「誇りのリソース」って定義するんだ。

とにかく・・

両チーム(両監督)が魅せた、魅力的な「闘い」に対して、同じサッカー人として、称賛と感謝の拍手をおくります。