2025_J1_第33節・・確かにレッズは、優勝を目指すには、少し無理がある・・でも来シーズンへ向けて、レッズを取り巻く「環境」に、希望を抱かせることには、とても大きな意義があると思う・・(レッズvsヴィッセル、1-0)
◉この試合、わたしは、レッズの(本当の!?)実力を測ろうという意図をもって観はじめた。
要は・・
そう、リーグ随一の「実力チーム」である吉田孝行ヴィッセルと対峙して、どのようなサッカーを展開できるのか・・という視点。
そして、見終わってから思った・・
やっぱりレッズは、マチェイ・スコルジャのもと、質実剛健に良くなっている。
たしかに、シーズン当初から、良いメンバーの組み合わせが見つからなかったことも含めて、とても苦労した。
でも、かろうじて上位に居残りつづけ、残り5試合という時点で、より上位に食い込める可能性を、十分に感じさせられるトコロまでサバイバルできた。
もちろん、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)という視点じゃ、いまでも問題山積みだ。
でもこの試合では、積極的&攻撃的に仕掛けていくという「意識」には、かなりのポジティブ変化を感じさせてくれた。
それは、「レッズの環境」にとって、とても大きな事象ではあった。
何せ・・
そう、前回コラムで書いたよう、彼らのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では、「爆発」を、まったくといっていいほど感じなかったわけだから・・
その視点で、この試合で魅せた「闘う意志」の向上は、インプレッシブではあった。
そして、そのように、積極的&攻撃的な「マインド」が、アクティベイトされたことで・・
スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)へ絡んでいく人数と、彼らの、ボールがないところでのアクションの量と質も、見違えるほど活性化したって感じられたんだ。
要は、人とボールの動きが活発になり、その「リズム・マネージメント」にも、ポジティブな「兆し」がテンコ盛りだったというコト。
だからこそ、ゴール機会の「量と質」も、着実にアップしていった。
そのバックボーンは、言うまでもなく・・
そう、ボール奪取プロセス(守備)での、チェイス&チェック(寄せ)の量と質や、マーキング&カバーリング等の「活力」がアップしたっちゅうコトだね。
だからこそ、イニシアチブでも、その他の「数字」でも、「あの」強いヴィッセルをして、レッズの後塵を拝させたっちゅうわけだ。
まあ、この試合でのレッズのサッカーについては、また機会があったら、コラムを書こうかな・・
それよりも・・
ダゾン解説の松木安太郎が、こんなコトを言っていたんだよ。
・・ペナのなかで、手にボールが当たったら、PKだよ、PKっ!!・・
安太郎、何をバカなコトを言っているんだ。
手にボールが触っただけじゃ、簡単に、ハンド(ペナのなかだからPKっ!!)にしちゃ、いけないんだよ。
ハンドというファールは、そんな安易なルールじゃないんだよ。
そこにゃ、「意図的」かどうかっちゅう、判断基準があるんだ。
そう、単に、手に触れただけじゃ、ハンドにはならないんだよ。
そこまで書いて、急に不安になった。
もしかしたら、オレの判断基準(理解)が間違っているのか・・
いや、そんなハズはない。
・・ないはずだ。
だからこそ、このゲームでの、池内明彦レフェリーの「采配」に、疑問符が湧き上がるんだ。
最初は、前半38分のシーン。
右サイドを駆け上がったヴィッセル酒井高徳が、クロスボールを上げた。
そのボールが、タックルで防ごうとした荻原拓也の左足にあたり、跳ね返ったボールが、バランスを執るために開いていた「右腕」に当たってしまったんだよ。
ト・ト〜ン・・ってな、感じ。
それを、あろうことか、池内明彦レフェリーが、VARも確認せずに、PKにしちゃった。
目を疑ったよ・・
それだけじゃなく・・
前半45分には、右からのレッズ金子拓郎のショートクロスが、ヴィッセル本多勇喜の手に、明らかに当たったことで、コーナーキックに「逃げられた」というシーンもあった。
ここでも、池内明彦レフェリーは、VARを確認することをしなかった。
実は、わたし、池内明彦レフェリーについては、その「ウデ」を高く評価していた。
だから、そのハンド以外でも、何度かあったコンタクトプレーの判定も含めて、チト、ショッキングな出来事ではあったわけさ。
え〜〜っ!?・・「あの」池内明彦さんが〜・・!?
フ〜〜ッ・・
とにかく、「あんなカタチでのハンド」が取られたり、取られなかったり・・
そんなコトがつづいたら、そりゃ、松木安太郎が言い放った、前述コメントのような発想だって出てきちゃうでしょ。
そして才能あるヤツ(天才プレイヤーね)らが・・
「チョンッ!!」なんて感じで、意図的にディフェンダーの「手」にボールを当てようとしちゃうってな、ものすごく醜いシーンが横行しちゃう。
ホント・・
たしかに、サッカー内容がともなったカタチで、「あの」強いヴィッセルに競り勝ったレッズのサッカー内容には、近頃、溜まっていたフラストレーションの霧を、少しは晴らすことができたけれど・・
でも、この試合でのレフェリングについては、それが「あの」池内明彦レフェリーだったこともあって、かなり落ち込んでしまったよ。
あっと、それでもレッズでは、勝ったコト以外にも・・
出場停止だったダニーロ・ボザの代わりに出場した、レッズの新人センターバック、根本健太の、素晴らしい能力には、舌を巻いた。
センターバックに必要とされる「最後の半歩というファクター」。
要は、相手の次の仕掛けを予測する能力ね。
それだけじゃなく、ものすごくスマートにボールを奪い返してしまう「局面デュエル」でも、確かな才能を感じさせてくれた。
あっと、彼は、それ以外でも、何度も、大きなサイドチェンジパスを、ズバッと決めたりして。
強力な新人だね。
まあ、決勝ゴールを決めたイサーク・キーセテリンについては、もう少し、様子を観るなかで、総合的に評価したいね。
あっと・・
荻原拓也、金子拓郎も、調子を上げている(自信を取り戻した!?)し・・
そう、「あのスーパーミドル弾」を三度もブチかました安居海渡にも、心からの称賛の拍手をおくりますよ。
「そんなミドル弾」という武器が備われば、相手ディフェンスも、もっと「開く」だろうし、そのスペースを、より効果的に突いていけるようになる。
最後に、リーグでのレッズのポジショニング・・
まあ確かに、優勝戦線へ躍り出るには、少し、無理があるかもしれないけれど・・
それでも、来シーズンへ向けて、レッズを取り巻く「環境」に、希望を抱かせることには、とても大きな意義があると思うよ。