2025_J1_(変則)第20節・・浦和レッズは、FIFAクラブワールドカップに向けて、徐々にフォームを高揚させている・・フォーム=チームの物理的メンタル的戦術的な状態・・期待しましょう・・(レッズvsサンガ、2-1)

さすがに、チョウ・キジェ。

最後の最後まで、攻守にわたる「強烈意志に支えられた主体性プレーの勢い」が衰えることはなかった。

彼らの、いまの成績は、もちろん、そのパフォーマンスを反映したモノなんだよ。

とはいっても・・

そう、やっと、「昇り龍」の流れに乗りはじめた浦和レッズの、ホンモノの「勢い」を、打倒することは叶わなかった。

いや・・

「あの強い」サンガに対して、こんな立派な勝負マッチをブチかませるまでに、レッズは復調してきているって考えるのが、正しい見方なんだろうね。

前節でも、書いたとおり・・

とにかく、レッズのボール奪取プロセス(守備)の機能性が、素晴らしくアップしているんだ。

もちろん「それ」は、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を加速させる。

スペースを突いていく組織プロセスが、特にボールがないところでのアクションの量と質が、素晴らしいんだ。

そう、人とボールの動きと、その優れたリズム・マネージメントね。

だからこそ・・

そう、次、その次の「3人目のフリーランニング」が、加速していく。

それだけじゃなく、松尾佑介やマテウス・サヴィオ、はたまた金子拓郎といった「個の勝負師」たちも、まったく後ろ髪を引かれることなく、ドリブル勝負を、ブチかましていくんだ。

この、レッズが魅せつづけた、高質なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だけれど・・

それを「仕切った」のは、言わずもがなの、サミュエル・グスタフソンだった。

そのサミュエルだけれど・・

以前、彼のボール奪取プロセス(守備)の内実について、こんなコトを言ったっけね。

・・ドイツ留学時代から、どうも、北欧の「冷徹さ」に、馴染めないんだ・・

・・彼らは、とにかく、スマートにボールを奪い返そうとする・・

・・そうではなく、やっぱり、部分的には、アニマル・スピリットというか、プレデター(肉食獣)のオーラが必要なんだよ・・

・・でも・・

そう、あれは、アントラーズ戦だったけれど・・

サミュエルが、鈴木優磨のボディーチェックに、ブッ飛ばされるってなシーンがあったんだよ。

それだけじゃなく・・

その後も、すこし不満なサミュエルに対して、鈴木優磨から、「オマエ、寝てただろ・・寝てたオマエが悪いんだよ・・」なんていうジェスチャーで挑発するんだ。

たぶん、その「刺激」で、サミュエルの、北欧の冷静マインドが、切れた!?

それ以降、彼の、ボール奪取プロセス(守備)でのプレー内容が、まさに「爆発」ってな表現が相応しいほどの激しさが、ともなうようになったんだ。

もちろん・・

その「爆発」にしても、底流には、北欧の「冷徹さ」がともなっているわけだけれど・・さ。

そう、決して、「蛮勇」的に、ガムシャラに「アタックする」ことはないんだ。

それでも、以前から比べれば、チェイス&チェック(寄せ)の内実は、着実に高揚しているんだよ。

そして、そんな忠実な、守備ハードワークがあったからこそ・・

次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での彼は、完璧な「ボランチ」として、存在感を魅せつづけることになる。

そう、チームメイトが、常に、サミュエルを「探してパスを付ける」ようになったんだ。

ところで、ボランチの意味・・

それは、ポルトガル語。

フランス語では「ボラン」だけれど、要は、ハンドルの意味なんだよ。

チームの攻撃の流れを司るゲームメイカー・・ね。

ということで・・

サミュエル・グスタフソンが、ホンモノの「攻守にわたる重心」になりつつあるというコトを主張したかった筆者だったのであ~る。

もちろん・・

彼が、攻守にわたってチカラを発揮できているのは、安居海渡という、素晴らしいバートナー(ハードワーカー)に恵まれているからに他ならない。

ということで・・

この「中盤の底」コンビが、うまく機能しはじめたこともまた、渡邊凌磨が、前戦でチカラを誇示できるようになったコトの背景にあった。

そして・・

そう言わずもがなの、松尾佑介。

もう、攻守にわたって、ハンパない「強烈意志の主体性プレー」をブチかましつづけた。

特に、最前線からのチェイス&チェック(寄せ)が、秀逸。

何度、最前線からの、忠実&ハードなプレスに、目を見張らされたことか。

とにかく、この試合での先発メンバーは、様々な意味で、攻守にわたって、相互信頼ベースの協力アクションを最高レベルで機能させられている。

良いネ~・・

あっと、西川周作先生・・

彼の、スーパーな「フィーディング」は、いったい何??

もう、舌を巻くしかないわけだけれど・・

レッズ最前線の、そのスーパー・フィーディングに合わせた集中プレーは、レベルを超えている。

彼らは、西川周作先生が、最後方から「蹴りそうになった」瞬間に、アクションを起こすんだ。

もちろん、そのアクシションは、「2列目」と「最前線」が、同時にね。

そして、最初にボールに触る、2列目ミッドフィールダーが、ダイレクトで、最前線の決定的スペースへ、ボールを供給するんだよ。

そう、そこには、「同時に」アクションを起こしていた味方(松尾佑介や渡邊凌磨ね)が、しっかりと走り抜けているっちゅうワケだ。

それも、これも、選手のなかで「培われている」、イメージング・シンクロの賜物なのさ。

ということで・・

FIFAクラブワールドカップに向け、浦和レッズは、徐々に、フォームを高揚させている。

フォーム = チームの、物理的、メンタル的、戦術的な、総合状態・・ね。

期待しましょう。