2025_J1_第9節・・今のレッズは、闘う意志を、極限まで高揚させなきゃいけない・・そのためには、心理的な「ブレイクスルー」につながる、何らかの「刺激」が必要かもしれない・・(アビスパvsレッズ、1-0)

ゲーム立ち上がりは、レッズがペースを握った。

そこでのゲーム展開を観ながら、こんなコトを考えていた。

・・たしかに、レッズがイニシアチブを握ってはいるし、「個の勝負」を基盤に、ゴールに「迫る」ような仕掛けプロセスは魅せている・・

・・でも、実際は・・

・・そう、「この」レッズのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では・・

・・しっかりとアビスパ守備を崩し、そのウラの決定的スペースなど、突いていけないんじゃないか・・

そんな疑問符が、アタマのなかを駆けめぐっていたんだよ。

そして実際に・・

そう、20分を過ぎたあたりから、アビスパが、イニシアチブを完全に、握り返してしまうんだ。

そんなゲーム展開のバックボーンは、もちろん、両チームが展開する、ボール奪取プロセス(守備)の内実。

前半20分過ぎからのアビスパは・・

ボール奪取プロセス(守備)のスタートラインである、チェイス&チェック(寄せ)の内実が、完璧に、レッズを凌駕しはじめたんだ。

ここでも、最前線、チアゴ・サンタナの「追い方」に、チト不満が募った。

まあ、アビスパほどの、「忠実&ダイナミックな寄せ」を期待できないのは、はじめから分かってはいるんだけれど・・

とにかく・・

・・もしチアゴ・サンタナの「ガンバリ」が、粘りの「高揚」を魅せていたら・・

・・それが、背後のチームメイトたちにとっての、大いなるモティベーションになり、次のボール奪取勝負へ「絡んでいくイメージング」を、より具体的に「アップ」させられた・・

そんなコトを考えていたモノさ。

そりゃそうだ・・

何せ、ボールホルダーの「自由度」が、両チームじゃ、まったく違うんだから。

でも、まあ、チアゴ・サンタナは、二度、三度、また後半でも、期待を抱かせる個人勝負で、ゴール機会は創りだしたわけだから・・。

ということで、このゲームのメインテーマが・・

アビスパが魅せつづけた、素晴らしい効果レベルの、ボール奪取プロセス(守備)にあるコトは、疑いの余地がないよね。

皆さんも観られたとおり、アビスパがブチかましつづけた、忠実&ダイナミックで、粘り強い、前戦からのチェイス&チェック(寄せ)は、もう、レベルを超えていた。

それは、レッズの「パス出し」を、ものすごく効果的に「邪魔」しつづけたんだ。

そんなアビスパの「勢い≒闘う意志」のレベルは、忠実に、エネルギッシュに、最後の最後まで、衰えることがなかった。

キン・ミョンヒ監督は、とても、良い仕事をしているじゃないか。

そう、優れた「心理マネージャー」としてね。

とにかく・・

たしかにレッズは、一発カウンターもふくめた「個の勝負」で、何度か、ゴール機会は創りだした。

たしかにそれは、観ている方に、それなりの期待感を抱かせるに十分な「コンテンツ」を内包していたと思う。

でも、全体的な印象として・・

レッズが「同点ゴールをたたき込める」ような「雰囲気」は、最後の最後まで、高められなかったのは、確かな事実だった。

何が、レッズが抱える問題の本質かって!?

そりゃ、なんといっても、ボール奪取プロセス(守備)の内実でしょ。

全体的なサッカーの「ダイナミズム」は、守備の機能性アップでしか、引き上げられないモノなんだよ。

それを高揚させようという「チームの雰囲気」が活性化しなきゃ、決して、やっている方「も」、ポジティブな「自信や確信」を抱けないモノなんだよ。

それもまた、不確実なファクター満載のサッカーが、究極の「心理ボールゲーム」であることのバックボーンっちゅうわけだ。

最後に・・

そのボール奪取プロセス(守備)の機能性をアップさせるための、唯一のリソースは、もう言うまでもないけれど、選手一人ひとりの「自覚」なんだよ。

サッカーは、究極の、自由なボールゲームなんだ。

だからこそ、プロコーチの「心理マネージャー」としての「ウデ」が問われる。

そこじゃ、脅したりスカしたりしたって、闘う意志を、極限まで高められるわけがない。

限界を超えるのは、やっぱり、選手個々の「自覚」しかないんだよ。

だからプロコーチは、そんな選手たちを、心理・精神的にサポート(誠実な姿勢こそが重要!!)するしか、ないんだ。

「見せ掛けの姿勢」なんて、すぐに、見破られてしまうし、そうなったら、ネガティブな逆効果は、もうレベルを超えたモノになっちゃう。

そんな「心理的メカニズム」については、社会生活も、まったく同じだから、まあ、これ以上、ハナシを深める必要なんて、ないでしょ。

とにかくレッズには、何らかの「刺激」が必要だろうね・・

レッズの、心理的な「ブレイクスルー」を、願って止まない筆者でした。