2024_J1_第27節・・後半のヴェルディが魅せた、素晴らしい「ペースアップ」・・そして、その流れで創りだした、何度かの決定的ゴール機会・・惜しかった・・でも、その結果には、やっぱり、何らかのコノテーション(言外に含蓄される意味)が!?・・(FC東京vsヴェルディ、0-0)
レビュー
やっぱり、積極的&攻撃的なボール奪取プロセス(守備)こそが、ゲーム内容を決める・・
また、それによって、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の内実も、決まってくる。
そして、観客にとっての「楽しみの充実度」も、決まってくる。
この試合には、そんな善循環が、あった。
とにかく・・
両チームともに、攻守にわたって「仕掛け合った」んだよ。
そう、積極的&攻撃的に、攻守の仕事(ハードワーク)を、探しまくったんだ。
だからこそ、ゲームが、エキサイティングに、「成長」していったというわけだ。
もちろん、原則的なタクティクス(チーム戦術)は、あるんだろうけれど・・
それでも、局面プレーは、選手たちの「意識と意志ポテンシャル」に委ねられるからね。
そんなトコロにこそ、指揮官の「意識と意志ポテンシャル」が、表現されるっちゅうわけだ。
オランダ伝説のスーパープロコーチ、故リヌス・ミケルスが、わたしの目をのぞき込むように、こんなコトを、教えてくれた。
・・二つの同格チームが、トレーニングやゲームに、まったく同じ戦術プラニングで臨んだとしよう・・
・・でも、そこでのアウトプットには、雲泥の差が出てしまうモノなんだ・・
・・そう、同じコトをやろうとしているにしても、それを「誰」がやらせているか・・
・・それによって、アウトプットに、何倍もの差が出てきてしまうモノなんだ・・
・・それこそが、プロコーチの醍醐味なんだよ・・
もちろん、ここで、クラモフスキーと城福浩を、比べようとしたわけじゃない。
そうではなく・・
このご両人ともに、素晴らしい心理マネージャーだというコトが言いたかった。
それじゃ、後半になって現出した、ゴール機会の量と質という視点での明確な「差」は??
そう、後半のヴェルディは、何度も、誰もが、「あっ、ゴールだっ!!」って確信するような絶対チャンスを創りだしたんだよ。
そこで、テーマを深める。
それまで、様々な視点で、攻守にわたって、互角のサッカーを展開していた両者だったけれど・・
では、後半になってからの「アウトプットの差」は、どこから・・??
チームリーダーの質??
選手たちの「戦術イメージング」の量と質??
いや、やっぱり、最後は、選手一人ひとりの「意識と意志ポテンシャル」の質によるんだろうね。
そう、主体性プレーの内実・・
そして、そんな、一人ひとりの「心理ダイナミズム」が、チームとして、一つのまとまる。
そうなんだよ・・
やっぱり、選手たちの(チーム一丸となった)意識と意志ポテンシャルこそが、サッカーの内実を決めるっちゅうわけだ。
もちろん、そこには、戦術イメージングという要素もある。
でも、そんな戦術イメージングを具現化するのは、選手一人ひとりの「意識と意志」なわけだ。
だからこそ、「主体性」こそが、究極の「心理ボールゲーム」であるサッカーでは、極めつけに重要ファクターなんだ。
あくまでも、「人」としての、イメージング力、判断力や意志力が問われるっちゅうわけだ。
そして、それが、ボール奪取プロセス(守備)の内実として、グラウンド上に表現される。
とにかく、両チームともに、しっかりとした「主体性プレー」を、魅せつづけていたんだよ。
でも・・
そう、時間の経過とともに、また効果的な選手交代などで、徐々に、ヴェルディの「スピリチュアルな勢い」が、増していくんだ。
そして、アウトプットの内実がレベルアップしていく・・
そんなダイナミズムの源泉は、やっぱり、ボール奪取プロセス(守備)に、あり。
素早く効果的攻守の切り替え(トランジション)、チェイス&チェック(寄せ)、局面デュエル、マーキング&カバーリング、協力プレスへの集散、そして「最後の半歩」などなど。
ヴェルディでは、そんな「主体性ファイト」の心理ファンダメンタルズが、とても充実していたのかもしれない。
そして、そんな「意識と意志ポテンシャル」の充実が、結果につながっていく。
そう、ゴール機会の量と質。
後半では、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)と、その集大成としてのゴール機会で、FC東京を、圧倒した。
まあ、結果は、残念だったけれど・・
それでも、このゲームでも、城福浩ヴェルディは、着実に、進化&深化をつづけているという事実を、体感させてくれた。
頼もしい限りじゃないか。