2024_J1_第21節・・城福浩ヴェルディは、決して「ツキ」に恵まれたわけじゃなく(たしかに少しはツキに助けられた!?)・・まさに、持てる「実力」で、この勝ち点3を、順当に、掴み取った・・(マリノスvsヴェルディ、1-2)
レビュー
立派なサッカーを魅せた、城福浩ヴェルディ。
たしかに、素晴らしいボール奪取プロセス(守備)を魅せたけれど・・
彼らは、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、しっかりと深く、攻め込み、何度も、順当な(!)ゴール機会を創りだした。
そんな、積極的&攻撃的なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)は、前半でのリードを奪うまでの時間帯だけじゃなく・・
そう、マリノスがイニシアチブを握って攻め込まれた後半でも、チャンスを見計らい、しっかりと人数をかけ(!!)相手ゴールまで迫るシーンを、何度も創りだしたんだ。
でも、このゲームでは・・
やっぱり、後半のヴェルディが魅せつづけた、立派な、ボール奪取プロセス(守備)にスポットライトを当てましょうかね。
簡単に・・
スリーバック(最終ラインは、ファイブ!)で、しっかりとブロックを組むヴェルディ。
もちろん・・
決して、下がり「過ぎる」ことなく、中盤を、出来るだけ「コンパクト」にするというイメージングを、最後まで保ちつづけた。
そのためには・・
そう、最前線からの「追いかけ」や、中盤でのプレッシングが、とても大事になってくる。
とはいっても彼らは・・
決して、「前からプレス」をブチかまし「過ぎる」のではなく。
あくまでも、「静と動のバランス」をうまくマネージするような、クレバーで巧みな、ボール奪取プロセス(守備)を展開するんだよ。
「静」は、ポジショニングバランス・オリエンテッドな、イメージング。
「動」は、チェイス&チェック(寄せ)を前面に押し出す、マン・オリエンテッドな、イメージング。
その使い分けが、とても巧妙に、マネージされていた。
もちろん・・
「寄せ」るときは、「周り」も連動する。
でも、決して、「行き過ぎる」コトがない。
そんなエネルギー消費の、「巧みなバランス」もまた、観る者を魅了した。
その全体リーダーは、たぶん、最終ラインの、谷口栄斗だったと思う。
「待て~っ!!」、「いま寄せろ~~っ!!」、「そこ~、付いてこいっ!!」、「ウラを、取られるな~っ!!」、等など、そんな、チームメイトに対する「檄」ね。
まあ、最後は、選手たちの「主体的」な判断と決断が、モノを言ったわけだけれど・・。
とにかく、城福浩は、とても優れた「戦術&心理マネージメント」を実行していると感じる。
それこそが・・
この立派なヴェルディ選手たちが、ブチかましつづけた、攻守にわたる、とてもクリエイティブで、実効レベルの高い、主体性プレーの絶対ベースだったというわけさ。
わたしは、後半ずっと、ボールを視野の端っこに置き、ボールから離れたゾーンでの、ボールがないところでの「攻守のせめぎ合い」に目を凝らしていたよ。
そして、思った。
ヴェルディ選手たちは、常に、考えている・・
彼らは、常に、自分なりの判断をしている・・
そして彼らは、その判断に基づき、勇気をもって、リスクにもチャレンジしている・・
そう、攻守にわたってネ・・
素晴らしい。
とにかく、良いモノを魅せてもらった。
こんな積極的&攻撃的なサッカーこそが、サッカーの進化&深化を、プロモートするんだよ。
決して・・
そう、勝つことだけ(負けないことだけ)をターゲットにする、変な、徹底(戦術)サッカーなんかじゃないんだ。
そのテーマについては、EUROでも書いたから、「このコラム」も、ご参照あれ。
とにかく・・
城福浩ヴェルディは、決して「ツキ」に恵まれたわけじゃなく・・
そう、まさに、持てる「実力」で、この勝ち点3を、掴み取ったんだ。
そのコトが、言いたかった。