2024_EURO_1・・ まさに、美しい質実剛健サッカー・・今回のドイツには、天才的なリーディング感性(ダイナミズム!)を放散するユリアン・ナーゲルスマン監督も含め、かな り期待できそうだ・・(ドイツvsスコットランド、 5-1)

そのとき、鳥肌が立った。

そう・・

ホストカントリー、ドイツの若武者、フローリアン・ヴィルツが、右サイドバック、ヨシュア・キミッヒからの、置くような横パスを、ダイレクトでブチ込んだミドル弾シーン。

この先制ゴールには、さまざまなファクターが、内包されていた。

ゴール機会を(大枠で!)演出したのは、言わずもがなの、トニー・クロースだった。

自軍の深い位置でボールをもったトニー。

そこで「タメ」を演出し、スコットランドの守備ブロック(彼らの意識)を、「そちら」へ引きつける。

そして、何事もなかったかのような「態度」で、ズバッと、キミッヒへの、必殺サイドチェンジパスをブチかますんだよ。

その「何事もなかったかのような態度」こそが、まさに「ノールックパス」に匹敵する、効果を発揮するんだ。

ここで、最初の鳥肌。

そして・・

その大きなサイドチェンジパスを、ピタリとワンタッチトラップでコントロールするキミッヒ。

鳥肌が止まらない。

そして、その瞬間、両チームが動く。

スコットランド守備ブロックは、キミッヒのサイドへ、全体的に「なびいた」んだ。

もちろん、ドイツのツートップは、そのサイドの「決定的スペース」へ、勝負のフリーランニングをブチかます。

それが、勝負の瞬間だった。

あっと・・

そう、「5秒間のドラマ」風の「仕立て」ね。

そして・・

フローリアン・ヴィルツが、逆サイド(左サイド)から、中央2列目に「空いた」スペースへ、決定的フリーランニングをブチかましたっちゅうわけだ。

この、決定的フリーランニングは、人の動きとしては、3人目、4人目に近いモノだったよね。

理想的な、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)じゃ、ありませんか。

わたしは、トニー・クロースによる大きなサイドチェンジパスによる、両チームの「波のような動き」を観ながら、鳥肌が止まらなかった。

要は・・

トニー・クロースがブチかました、大きなサイドチェンジパスによって、スコットランドの守備ブロックが、全体的に「動かされ」ただけじゃなく・・

ドイツも・・

そのスコットランド守備ブロックの「移動」によって空いた、決定的な2列目スペースを、研ぎ澄まされた(体感ベースの!!)感性で、活用し切ったっちゅうわけだ。

その「スペース活用プロセス」の主役は、ヨシュア・キミッヒと、フローリアン・ヴィルツ。

その「イメージング・コンビネーション」こそが、ドイツの伝統的なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の「最終勝負の鋭い感性」っちゅうわけだ。

言葉にしたら、ものすごく、シンプルなんだよ。

大きなサイドチェンジパスで、相手の守備ブロックを「振り回し」、それによって(意図的に!!)創りだした「2列目スペース」を、シンプルに使い切る。

でも、そこに内包されている、物理的&心理的&攻守イメージング的な「ドラマ」には、深い、深いコノテーション(言外に含蓄される意味)が、込められてるっちゅうわけだ。

いや、ホント、素晴らしかった。

もちろん、相手のスコットランドも、しっかりと予選を勝ち抜いた、強いチームだぜ。

そんな強者チームを、この、ナーゲルマン・ドイツは、(伝統的な感性ベースの!!)人とボールの動きで、翻弄したんだ。

それも・・

長い勝負パス(ボールがないところでのアクションの量と質!!)やダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション・・

はたまた、そんな組織プレーのなかに、効果的にミックスする、個の「突貫小僧ドリブル」、等などを、駆使してね。

この開幕マッチで魅せた、ドイツのサッカーは・・

伝統的に、強烈に強いボール奪取プロセス(守備)のハイレベル機能性と相まって・・

今回も、強烈な光を放っていた。

これからの、スペイン、イングランド、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、クロアチア、ポルトガルといった、伝統的な「強豪チーム」との、ギリギリのせめぎ合いが、楽しみで仕方ない・・

皆さんも、とことん、楽しみましょう。

それにしても、「J」や代表サッカーもあるし、こりゃ、眠っている暇もない。

フ~~ッ・・

へへっ・・