2023_ 天皇杯、準決勝・・サッカー魅力の「プロモーション」として、素晴らしい闘いを披露してくれた4チームに対し、心からの敬意と感謝を込めた拍手をおくりま す・・(熊本vsレイソル、0-4)、(フロンターレvsアビスパ、4-2)
すごい闘いだった。
さすがに、一発勝負トーナメントだ。
何がすごかったかって??
たしかに、最後は「底力の差」が出てしまったけれど、その結果にいたるまでのプロセスでは、まさにホンモノの闘いが繰り広げられたんだ。
わたしは、そこでの、次から次にブチかまされつづける、フェアな「局面デュエル」の内実に、舌鼓を打っていたんだ。
もちろん、プロの強者どもに対する「心からのレスペクト」とともに・・ね。
とにかく・・
4チームすべてが、次、その次の「人とボールの動き」を予測し、決して休むことなく、忠実に、そう極限の忠実さで、プレッシャーをブチかましつづけたんだよ。
その局面デュエルだけれど・・
そこでは、個のチカラが試される。
フィジカル、テクニカル、サイコロジカル、タクティカル・・
それらのファクターによって、たしかに瞬間的な「勝敗」は決するけれど・・
それでも、全体的には、すべてのチームが「互角」だったという印象が残るほど、ハイレベルな局面デュエルが展開されつづけたんだ。
グラウンド上の誰もが、まったく「休む」コトなく、常に、猛禽類の眼で、次のボール奪取を狙いつづけるんだよ。
もちろん、そんなアクションには、ものすごいエネルギーが必要。
でも・・
そう、皆さんも体感されているとおり、急に、そう、まさに急に、涼しい秋がやってきちゃったんだ。
だから・・
選手たちのエネルギーも、際限なし・・なんて感じになったっちゅうわけさ。
そんな感じのダイナミックマッチだったけれど、それでも数字には・・
「そこ」に隠された、各チームの「底力」を感じさせるヒントが内包されていた。
特に、ロアッソ熊本vs柏レイソル戦。
ボール支配率では、ロアッソが「64%」だったのに対し、シュート数ではロアッソが5本(レイソル=14本)、また枠内シュートでは「1本と9本」と、大きな差が出た。
それに対して、フロンターレ対アビスパ戦では・・
ボール支配率では、フロンターレが53%(アビスパ=47%)と、互角だったけれど、そのことは、シュート数(11本vs10本)、枠内シュート数(9本vs5本)にも当てはまった。
それじゃ、ロアッソ熊本vs柏レイソル戦での、少し不思議な「数字」のバックボーンは??
わたしは、それが、レイソルの「したたかさ」にあったと考える。
要は・・
・・熊本の「前への勢い」を、シュートに行かせないトコロで止めるのは、そんなに難しくない・・
・・だったら、彼らと同じエネルギーを使うよりも、「クレバーに受けて」、必殺カウンターを見舞うってなゲーム戦術イメージが正解かも・・
・・そんな、ゲーム展開タクティカルな発想ね・・
もちろん、レイソルのボール奪取プロセス(守備)が、受け身で消極的なモノだったわけでは、まったく、ない。
そう、肝心なトコロでは、ロアッソの仕掛けを完璧に抑え、「そこ」から必殺カウンターをブチかます・・ってなイメージだ。
そんな「イメージングの構築」は、もちろん、アジアの壁といわれた井原正巳の真骨頂。
彼らは、熊本の、積極的な「前からプレス」を逆手に取り、「どこ」でボールを奪い返すのかってなイメージングを、しっかりアタマに描きつづけたと思うわけだ。
それでは、フロンターレ対アビスパの、ゲーム展開の内実は・・??
それは、もう、この両チームの「底力」が、まさに互角レベルにあったっちゅうことだね。
長谷部茂利という、とても優秀なプロコーチに率いられたアビスパ。
ミハイロ・ペトロヴィッチ率いるコンサドーレと同様に、さまざまな意味で、リーグの「強豪チーム」としてのレピュテーションを定着させているんだよ。
だから、今日の準決勝では、第一戦と第二戦では、ゲームの構図に、ニュアンスの違いがあったとも言えそうだ。
ということで・・
最後に一つだけ言いたい。
それは・・
この二つの勝負マッチには、ホンモノの局面デュエルの積み重ねという、サッカーにおける、「美的なモノ」とは一線を画する、「フィジカルの闘いという魅力」が、満載だったんだよ。
それも、日曜日の午後1時から、エネーチケー総合で、フルマッチが中継されたんだ。
たぶん、久しぶりにサッカーを観られる方にとっても、「魅力的なプロスポーツ」ってな感じで、心に刻み込まれたんじゃないだろうか。
わたしも、プロの強者どもへのレスペクトをもって、心から楽しめていたよ。
その意味で・・
サッカー魅力の「プロモーション」として「も」、この素晴らしい「闘い」をブチかましつづけた4チームの諸君に対し・・
同じサッカー仲間として、心からの敬意と感謝を込めた拍手をおくります。
どうも、お疲れ様でした。
そして、どうも有難うございました。