2024_J1_第33節・・まさに、サッカー「的」なドラマを完結させた、アビスパ小田逸稀のスーパー決勝ゴール・・ビックリした・・(アビスパvsグランパス、1-0)
レビュー
11試合、勝てていない、長谷部茂利アビスパ・・
対する、長谷川健太グランパスは、前節まで、3連勝と調子を上げている。
前半・・
そんな両者の、「現状」を反映するような、ゲーム展開になった。
まったく、効果的にスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を繰り出せない、アビスパ。
それに対して、ゲームを支配しながら、何度も、まさに100%ってなゴール機会を創りだしてしまうグランパス。
たしかに、決定機をゴールにつなげられずにいたけれど、ゲームのイニシアチブは、完全に、長谷川健太グランパスが、握っていた。
そんなゲーム展開を観ながら、思った。
・・これは、このまま、ゲームの趨勢は、グランバスに傾きつづけるんだろうな・・
そんな判断は、グランパスの、ボール奪取プロセス(守備)の内実が、とても充実していたからに他ならない。
だからこそグランパスは、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、ボールがないところでのアクションの量と質をアップさせることで、危険な「最終勝負」をブチかましていけたんだ。
そして、案の定・・
後半になっても、グランパスの、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の勢いは、まったく減退する気配をみせなかった。
そして・・
前半でも、2本あったけれど、後半の立ち上がりでも・・
グランパスの北欧(デンマーク)ストライカー、キャスパー・ユンカーが、二度も、決定的ゴール機会を創りだしちゃうんだ(左ポストとバー直撃シュート!!)。
でも、決め切れない・・
そして・・
そう、今度は、ホームのアビスパが、イニシアチブ(勝負の流れ)を握り返しはじめるんだよ。
チト、信じられないゲーム展開の「変遷」ではあった。
でも、だからこそ私は、そんな「逆転現象」のバックボーンに、思いをめぐらせるわけさ。
もちろん、アビスパの、特にチェイス&チェック(寄せ)の勢いも含め、ボール奪取プロセス(守備)の実効レベルがアップしたことは言うまでもない。
そして、その現象を、もう少し深掘りしたら・・
やっぱり、後半の時間の経過とともに、アビスパが、「意識と意志ポテンシャル」を、何倍にも増幅させたって感じられたんだよ。
そんな、心理・精神ファクター増幅のバックボーン・・
そのキッカケになったのは、たぶん・・
・・前述した、キャスパー・ユンカーの、決定的なゴール機会だったのかもしれない。
そう、ネガティブな「刺激」・・
それで、アビスパ選手たちは、落ち込むのではなく、完璧に「フッ切れた」!?
・・このままだったら、いつかは、やられちゃう・・
・・そんなコトになったら、惜敗なんてことじゃなく、まさに恥ずべき敗戦ってなコトになる・・
・・そんなコトには、耐えられない・・
そう、そんな、ネガティブ刺激・・
そしてアビスパ選手たちの、攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢が、何倍にも、アクティベートされたんだよ(あっ・・オレの感性的な評価ね)。
また、そこでは・・
グランパスの長谷川健太が仕掛けた、選手交代にも、ゲームペースの「変動」のキッカケが潜んでいたのかもしれない。
そう後半10分に、三人のプレイヤーを交替させたんだよ。
キャスパー・ユンカーだけじゃなく、前半から、チャンス創造の主役を演じていた、山岸祐也と山中亮輔。
わたしのアタマのなかでは、クエスチョンマークが、踊りまくっていた。
なんで・・??
そして、グランパスの、サッカーの「熱量」が、いや、ボール奪取プロセス(守備)でのダイナミズムが、徐々にダウンしていったんだ。
だから、グランパスが、ゲームを支配されるなかで、何度も、ピンチを迎えちゃうのも、道理。
とはいっても・・
そう、アビスパのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)には、何か、「一味」が足りない。
彼らは、ここ数試合で、ゴールを奪えていない。
その「一味」については、アビスパのコトを、詳しく知らない筆者だから、突っ込まない。
たぶん、長谷部茂利のコトだから、その背景は、十二分に、理解しているはず。
サッカーには、二度と同じプレーはないわけだから・・ね。
そして・・
「まあ、このままドローかな・・」なんて思いはじめていた後半43分、コトが起きた。
ロングスローからのこぼれ球を、アバウトなヘディングを二つつなげることで、右サイドでフリーになっていた小田逸稀の足許へ、ボールが、コロコロ・・
そして、まさに「フッ切れた」小田逸稀が、右足ダイレクトで、グランパスゴールへ、シュートを叩き込んだっちゅうわけだ。
その瞬間、ビックリし、フリーズしちゃったよ。
もちろん素晴らしい決勝ゴールだったのは、確かな事実。
そして、思っていた。
・・あっ、これで、まさに、サッカー「的」なドラマが完結した・・