2024_ オリンピック女子・・内容的に、ナデシコが、ナイジェリアを寄せつけなかったという勝負マッチ・・とにかく、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、 イメージング・シンクロの「質」が素晴らしかった・・だからこその、活発な人とボールの動き・・(ナデシコvsナイジェリア、 3-1)

よ~~しっ!!!

そのとき、地響きのような声が出た。

そう、田中美南がスライディングシュートでブチ込んだ、ナデシコ追加ゴールのシーン。

そのスライディングシュートには、ブラジル戦での「悔しさ」を吹き払う「鬼気迫る勢い」があった。

わたしは、自身の体験からも、よく知っているつもりだ。

進化&深化のためには、失敗を積み重ねていかなきゃいけないという事実を。

サッカーは、ある意味、ミスを積み重ねていかざるを得ないボールゲームなんだ。

そりゃ、そうだ。

何せ、イレギュラーするボールを、「足」で扱わなきゃいけないわけだから・・

そして、だからこそ、ミスが起きる。

攻撃での、ボールコントロールやイメージング・シンクロのミスだけじゃなく・・

守備での局面デュエル、マーキングやカバーリング、はたまた「危機でアタマが空白」になった瞬間の、間違った予測など、ミスには際限がない。

そして、だからこそ・・

そう、互いに、そのミスをカバーし合う、「真摯な組織プレー」が、求められるんだ。

そこでの、「自己犠牲」とも言えるハードワークの内実こそが、相互信頼の絶対ベースなんだよ。

あっと・・

とにかく、田中美南の、今大会初ゴールに、サッカーの裏側で蠢(うごめ)く、心理メカニズムを知っているからこその、私自身の、歓喜の爆発を、お知らせしたかった。

良かった・・

そう、良かったといえば・・

ナデシコのサッカー自体「も」、素晴らしいの一言だったよな。

ボール奪取プロセス(守備)は、もちろんのコト・・

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、光り輝いていた。

彼女たちは、足許パスとスペースパスの違いを、しっかりと理解し、うまく使い分ける。

スペースパス・・

それをうまく機能させるための絶対条件は、言うまでもなく、味方の、ボールがないところでのアクションの量と質だ。

そして、そのスペースパスを、効果的に「機能させる」ためには、互いの「イメージング・シンクロ」が、とても大事なんだよ。

だからこそ、トレーニングでの、地道な「イメージング・シンクロ作業」が、モノをいう。

それが、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションの「礎」になるわけだ。

そして・・

そこにこそ、ナデシコを率いるプロコーチ、池田太の「ウデ」が見えるんだよ。

対するナイジェリア・・

彼女たちは、組織プレーの機能性という視点で、ナデシコの後塵を拝しつづけていた。

そして、ゴリ押しの「個の勝負」ばかりが目立ってしまう。

サッカーの、「組織クオリティ」では、かなり大きな「差」があった。

まあ、そんなナデシコなんだけれど、世界トップに君臨する、スペインの後塵を拝したのも、確かな事実だ。

わたしは、サッカーの「レベル」を測る上で、もっとも重要視しているのが、この、組織プレーでの「イメージング・シンクロの質」なんだよ。

もちろん、個の才能&能力レベルも、大事。

でも、その「天賦の才」を生かすも殺すも、すべてが、この「組織プレーの内実」にかかっているっちゅうわけさ。

だからこそ・・

わたしは、サッカーの美しさの絶対ベースが・・

ボールがないところでのアクションの量と質を絶対ベースにする、「組織的なリスクチャレンジ姿勢にあり・・」って言いつづけるんだよ。

もちろん・・

リスクにチャレンジした後は(要は、ミスや失敗の後ね!)、それをリカバーするための、運動量(走りの量と質)が、求められる。

それが、うまくいかない場合は、失点し、一敗地にまみれるケースだってあるでしょ。

でも、サッカーは、そんな「リスク」をテイクしなきゃ、決して、進化&深化など、望むべくもないし、やっている選手たちにしても、楽しくないに違いない。

決してリスクを冒さず、「失点しないために・・」、「負けないために・・」、「勝つことだけをターゲットに・・」、その視点で、もっとも可能性の高い徹底・戦術サッカーを突き詰める・・。

サッカーじゃ、そんな「態度」は、愚の骨頂なんだよ。イビツァ・オシムが示唆していたようにね。

わたしが、ドイツサッカーと関わった50年ちかくの歴史のなかで、そのメカニズムの「背景」を、しっかりと体感しつづけているんだ。

「そんな姿勢のサッカー」が、生き残ったり、高く評価されることなんて、ないんだよ。

あっと・・

とにかく、ナデシコ、バンザ~~イッ!!

池田太、バンザ~~イッ!!

さて、これで、8月3日の土曜日(日本時間の)2200時から、アメリカと、準々決勝で対峙する。

厳しい闘いがつづくけれど、池田太ナデシコには、それら全てが、日本サッカーの「糧」になると思って、最後の最後まで全力を、振りしぼって欲しい。

ガンバレ~、池田太ナデシコ~~ッ!!