2024_U23代表(親善)・・内容的にも、とても良かったけれど・・でも勝負という視点では、小さな「甘さ」が、大悲劇を生み出してしまうというリアリティーがそこには、ある・・(日本vsウクライナ、 2-0)

後半44分、ウクライナのフリーキック場面。

ボールが蹴られる「直前」、ゴール前(ファーサイド)で待ち構えるウクライナ選手たちが、爆発した。

そう、少なくとも3人のウクライナ選手が、まったくフリーで、ファーサイドの決定的スペースへ、抜け出していったんだ。

そのとき、守備に入っていた「5人」の日本選手は、全員が、置き去りにされていた。

まあ、最後は、ウクライナ選手が伸ばし切った足が、わずかに届かなかったし、もしかしたら、最初のウクライナ選手の飛び出しが、オフサイドだったかもしれないけれど・・

とにかく、それは、冷静に観たら、まさに冷や汗が出るようなピンチシーンだったんだよ。

私は、そんな「危ないシーン」を見せ付けられて、少し考え込んだ。

たしかに、「この」大岩剛ジャパンは、いける・・

もちろん、アジア最終予選、パリ本大会で、存在感を発揮できるっちゅうニュアンスだよ。

とにかく、このゲームでは、そんな「確信」を深められる「内容」がテンコ盛りだったんだ。

でも、そんななかで見せつけられた、後半44分の、「気抜けマーキング」だったっちゅうわけだ。

アジア最終予選でも、パリ本大会でも・・

大岩剛ジャパンは、立派なサッカーで、日本サッカーをアピールしてくれると思う。

でも、この後半44分のピンチシーンを見せつけられたとき・・

過去オリンピックでの、悔しい体感が、鮮明に、蘇った。

ゲーム全般としては良い内容だったのに、最後の最後のトコロの「一発チャンス」に、やられちゃうゲームが、何度もあったんだ。

そんなトラジディー(悲劇)シーンが、目に浮かび、この後半44分の冷や汗ピンチに、その悔しいイメージが、シンクロしたんだ。

あっと・・

このゲームでの大岩剛ジャパンだけれど・・

前からプレスで、イニシアチブを握るだけじゃなく、しっかりとゴール機会も創りだした。

スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、人とボールの動きが、小気味よい。

そんな優れたサッカーの絶対ベースは、ボール奪取プロセス(守備)の内実。

それが素晴らしいからこそ、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、輝きを放てた。

とにかく、積極的なチェイス&チェック(寄せ)でボールを奪いかえしにいく、日本の若武者たち。

相手は、フットボールネーションの雄、ウクライナだぜ。

でも我らが若武者には、名前負けするなんて雰囲気は、まったくなかった。

とにかく、自信と確信をもって、イニシアチブを握りつづける大岩剛ジャパンなんだ。

でも、前半では、徐々に・・

そう、何度かのゴール機会を決め切れずにいる間に、「気」のパワーを充填したウクライナが・・

一発カウンターや、セットプレーから、チャンスの「芽」を、発芽させはじめるんだよ。

実は、私は、前半から・・

肝心なトコロでの、日本ディフェンスの「最後の半歩」に、甘さが出てきたって感じていたんだ。

あっと、最後の半歩というファクター・・

私は、それを、相手の最終勝負アクションを「予測」し、タックルやスライディング(または広義のカバーリングなど)で、ギリギリ最後のピンチを「防ぐ」ような勝負プレーと、定義する。

まあ、いいや・・

ということで、守備が、微妙に「甘く」なってきたコトへの心配だけれど・・

それは、後半3分に、セットプレーから佐藤恵允が押し込んだ先制ゴールによって、杞憂に終わった・・って、そのときは思ったネ。

また後半31分には、交替出場した田中聡が、追加ゴールまでブチ込んだしね・・

これで、「2-0」という結果とともに、チームの自信と確信レベルを、より充実させるだろうな・・って、感じていたんだ。

でも・・

そう、そんなタイミングで起きた、冒頭のピンチシーンだったっちゅうわけさ。

そして、それが、これまで何度も体感させられた、「ギリギリ勝負」での「微妙な甘さ」というネガティブイメージを呼び起こした。

彼らは、これからの、アジア最終予選、パリ本大会において、そんなギリギリ勝負を、最高の集中力で、しっかりと勝ち切らなきゃいけない。

そのためにも、この後半44分に起きた、雌雄を分けた「かもしれない」ピンチ・シーンを、常にイメージタンクから呼び出せるようにしておくべきだね。

まあ、とはいっても・・

そう、大岩剛ジャパンは、とても、よく仕上がっているとは思うけれど・・さ。