2024_J1_第1節・・「昇格組」のサッカー内容にスボットを当てました・・今回はジュビロとゼルビア・・(ジュビロvsヴィッセル、0-2)(ゼルビアvsガンバ、1-1)
レビュー さて、リーグ開幕の二日目。
今日のテーマだけれど・・
「昇格組」が、どんな戦いをするのかってな分析にも、取り組もうと思った。
ということで、まず、このゲームの前に行われた、「ジュビロvsヴィッセル」から。
それは、内容でも結果でも、ヴィッセルが凌駕したってな完勝劇になったけれど・・
とはいっても・・
そう、ジュビロが、立派なサッカーを魅せたコトも、フェアに評価しなきゃいけない。
全体的なピックアップポイントだけれど・・
何といっても、ヴィッセルが魅せつづけた、素晴らしいボール奪取プロセス(守備)がハンパなかったという視点は、はずせない。
前からプレスに代表される、積極的&攻撃的ボール奪取プロセスでも・・
・・ブロック守備においても・・
・・また、攻め込まれた状況での「最後の半歩というファクター」でも。
いま、私が気に懸けているテーマ、チェイス&チェック(寄せ)という視点・・
それで、ヴィッセルの強者どもがブチかましつづけた「強烈な意識と意志パワー」が、とても印象的だったんだよ。
そこには、「相手は昇格組だから・・」ってな「オゴリ」は、まったく感じられない。
そこでブチかまされた、全力パワー(集中のことネ)での、「ハードワーク」を探しまくるプレー姿勢に、「サスガにチャンピオンチーム」ってな称賛の気持ちが、湧き上がってきた。
あっと、昇格組のジュビロ・・
全体的には、今日は(!)、やっぱり、総合力の差は、否めなかった。
何せ、「あの」強いヴィッセルが、まったく気を抜かず、フルパワーで、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、それぞれの選手が「探しまくった」んだからね。
ジュビロには、次からの(立派な!!)闘いに期待しましょう。
さて・・
ということで、引き分けに終わった、ゼルビア対ガンバ。
ところで、ゼルビア監督、黒田剛さん・・
昨シーズン、私は、「J2チャンピン」に輝いたゼルビアについて・・
・・超絶の「徹底サッカー」・・
・・「寄せ、命」ってな、プレー姿勢・・
・・「結果だけ」を追い求める、究極の「戦術サッカー」等など・・
私は、彼らを、苦々しい思いで観ていたんだよ。
昨シーズンのコラムでは、そんなネガティブ論調が、目立っていたんだ。
でも・・
そう、このゲームを、かなり「リキ」を入れて観察したことで・・
黒田剛さんに対する印象が、かなりポジティブに変わり始めていると感じていた。
彼もまた、状況さえ許せば(選手さえうまく揃えられたら!?)、美しい質実剛健サッカーを目指していけるって、考えているんだろうな・・
そんな印象に、わたしのマインドが、変わりはじめているんだよ。
まあ、彼が、今回のアジアカップでイランが魅せたサッカー(スペース攻略プロセス=攻撃&仕掛け)の内容を、高く評価していたらしいけれど・・
たぶんソレ(ポジティブ評価)は、タテへ送り込める状況だったら、かならず、ロングも含めて、タテパスを供給する・・ってなコトかな。
もちろん・・
そのタテパスに合わせた、チームメイトたちの、ボールがないところでのアクションの量と質をアップさせる・・というニュアンスも含めてネ。
そして、ゼルビアでも・・
決してタテパスを躊躇しないことで、チームのなかに、深い「合意」が得られている!?
それは、黒田剛さんの真骨頂でもある、「超絶の徹底サッカー」ってなコトに、つながるよね。
このゲームの前半・・
皆さんもご覧になったように、ガンバは、まったく手も足も出なかった(一回だけ、アバウトなゴール機会は創りだしたけれど)。
そこでのゼルビアは・・
例によっての「寄せ・命」ってな忠実ボール奪取プロセス(守備)をベースに、まったくといっていいほど、ガンバにサッカーをやらせなかったんだ。
そして、チームのなかで「合意」している、タテへのロングフィードを連発する。
ここで、前半の、ガンバの攻めに「も」目を移してみましょうか。
彼らは、完全に、イニシアチブを失っていたことで・・
そう、ゼルビアがブチかます、前からプレスに、まったく人とボールを動かせないんだ。
そして、まさに「ヤミクモ」に、タテへのロングフィードを出しつづけるなんて体たらく。
その、同じ、タテへのロングフィードだけれど・・
ガンバの、前戦で孤立したフォワードへのフィードとは、まったく別次元に・・
ゼルビアでは、そのロングフィードの「受け手」のまわりに、ある程度の数のチームメイトが、「寄り添う」んだよ。
だから、ガンバの、タテパスへの期待効果が、まったく違うのも道理。
黒田剛さんも、ダゾン試合後インタビューで、日々野真理さんの鋭い質問に、「前半は、うまくいっていた・・」ってなニュアンスの内容をコメントしていたっけね。
そう、前半のゼルビアは、まさに彼らが思い描いていたゲーム展開で、イニシアチブを握りつづけたんだ。
まあ、後半は・・
ガンバの選手交代がうまく機能したり、ゼルビア選手の退場ドラマもあったコトで、かなり押し込まれる展開がつづいてしまったけれど・・
それでも彼らは、押し込まれるなかで、強烈な「意識と意志パワー」は、魅せつづけた。
後半ロスタイムに入ってからの決定的ピンチシーンで、ガンバのシュートに対して、何人もの選手たちが、必殺ブロックに「身を投げ出した」シーンは、皆さんもご覧になったでしょ。
そう、彼らのボール奪取プロセス(守備)では・・
素早い攻守の切り替え、チェイス&チェック(寄せ)、忠実なマーキングやカバーリング、強烈な局面デュエルだけじゃなく・・
「最後の半歩」という「勝負ファクター」でも、素晴らしい「主体性プレー」を魅せつづけたんだ。
わたしは、プロコーチ、黒田剛さんに、称賛の拍手をおくっていましたよ。
まあ、とはいっても・・
も少し、人とボールを、活発に動かすようなサッカーにも、チャレンジしてもらいたいけれど・・ね。
ということで、昇格組・・
明日は、城福浩ヴェルディが、難敵のマリノスと対峙するんじゃないか。
いまから、楽しみで仕方ないよ。