2024_アジアカップ(10)・・組織がダメなら、個があるさ・・そんな「幅が広い」仕掛けツールを有する韓国が、最後は、順当な(!)粘り勝ちを収めた・・(オーストラリアvs韓国, 1-2)

あっ、終わった・・

後半になって、2度も、瞬間的に、フリーズさせられた。

そう、後半、一点をリードするオーストラリアが創りだした、二つの絶対的ゴール機会。

二つとも、町田ゼルビアで活躍するミッチェル・デュークが、最後のシューターだった。

最初が、完璧フリーのボレーシュート。

二つ目が、これまた完璧フリーのヘディングシュート。

でも、両方とも、わずかに、韓国ゴールを外れていった。

あっと、ゲームの総体的なコンテンツだけれど・・

ボール奪取プロセス(守備)における局面デュエルは、まあ、互角。

でも、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での人とボールの動きと「そのリズム」では、微妙に、韓国が上回っている。

そう、全体的なイニシアチブは、韓国が握っているんだ。

もちろん、その背景には、オーストラリアが前半42分にブチ込んだ先制ゴールも、ある。

追いかける韓国が、ゲームの流れのイニシアチブを握りつづけるのも道理といったゲーム展開。

でも、うまく、決定的スペースを突いていけない韓国。

そこで、オーストラリアが展開したボール奪取プロセス(守備)のイメージングは・・

韓国のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)のイメージングを、しっかりと意識したモノだった。

そう、彼らは、ボールがないところでの韓国のアクションを、しっかりと抑えつづけていたんだ。

オーストラリア、アーノルド監督の面目躍如・・ってなコトを感じていた。

とても微妙だけれど・・

そんなオーストラリアの、とても効果的な「守備イメージングの積み重ね」によって・・

まあ、前半でもそうだったけれど、韓国の人とボールの動きが、抑制されるんだ。

そう、結局、「足許パス」のオンパレードってな体たらくなんだよ。

韓国の、ボールがないところでの「人の動きの質」が、無害なモノへと抑え込まれてしまった!?

まあ、そうとも言えるかな。

そしてオーストラリアは、そんな「韓国イニシアチブの流れ」を、うまく逆利用した、効果的なカウンター気味の仕掛けを繰り出していく。

もちろん「それ」もまた、アーノルド監督の「ゲーム戦術イメージ」っちゅうわけだ。

そして、時間ばかりが経過していった。

そして・・

・・こんな展開だったら、勝負は、オーストラリアのモノだな・・

・・そんなコトを考えはじめていた後半ロスタイムのコトだ。

組織がダメなら、個の勝負だ~っ!!

韓国スーパースターが、「レベルを超えた闘う意志」を炸裂させたんだよ。

そう、ソン・フンミン。

ギリギリまで、「勝負の行方」で追い込まれた韓国に、起死回生のPKを「与えた」んだ。

それは、まさに、個の勇気と覚悟が「凝縮」した、ドリブル突破だった。

だからこそ、闘う意志の炸裂・・

まさに、スーパースターであるコトの意義、ここにあり・・ってな、見事な勝負ドリブルだった。

彼は、複数のオーストラリア選手を抑えながら、タテへ抜け出していったんだ。

ボールを運ぶ、ソン・フンミン。

そして最後の瞬間、ソン・フンミンは・・

後半27分に交替出場した、オーストラリア、ルイス・ミラーが、スライディングタックルを仕掛けてくるコトを、100%確信していた。

いや、ソン・フンミンは、ミラーが、スライディングを仕掛けて「こざるを得ない」ように、ボールと「足」を運んだとも言えるかな。

そして、案の定、ソン・フンミンの足が、ルイス・ミラーに引っ掛けられた。

それは、ソン・フンミンという希代の天才が「積み重ねた」経験則による、相手のアタック・イメージングまで「誘発」する、ボールコントロールだった。

見事・・

そして、そのソン・フンミンは、延長13分のフリーキックも、直接、相手ゴールに叩き込んでしまう。

そんなグラウンド上の現象を観ながら、わたしは・・

・・こんな、「攻守にわたる組織コンテンツ」が拮抗したギリギリ勝負じゃ、やっぱり最後は「個」か・・

・・そんなコトを思っていたよ。

ということで・・

組織がダメなら、個があるさ・・

そんな「幅が広い」仕掛けイメージングを有する韓国が、最後は、順当な(!)粘り勝ちを収めた。

彼らも、強いネ、ホントに。