2023_J1_第30節・・吉田孝行・・その素晴らしい仕事に対して、プロコーチ仲間として、称賛と感謝の拍手をおくります・・(ヴィッセルvsアントラーズ、3-1)
ヴィッセル監督、吉田孝行は、名将への階段を、まさに一直線。
ホントに、素晴らしい仕事をしている。
戦術(チーム作り)マネージャーとしても、心理マネージャーとしても。
特に・・
チームを創るうえでもっとも重要な、どのようなサッカーをするのかというテーマを内包する「コンセプト」には、誰もが納得するコノテーション(言外に含蓄する意味)が満載だった。
不確実なファクターに満ちあふれたサッカーは、互いに「使い・使われる」という意味の、ホンモノの組織ボールゲームという意味でね。
とにかく、チームが一体となった協力作業という視点は、世界での共通理解になっているんだ。
以前のように、「個の天才」に頼る(それを強みとして活かし切る!?)ようなイメージは、どんどん払拭されているんだ。
だから、世界中の「天才」連中も、自分の(天から授かった!?)チカラを発揮できるポイントまでは、攻守ハードワークを探しまくるってな、誠実なプレー姿勢に、徹するんだよ。
そう・・
攻守ハードワーク(実効ある仕事!)を、積極的&攻撃的に、探しまくらなきゃ、チーム内でのポジションを失ってしまうんだ。
今年7月にブレーメンで開催された、ドイツ(プロ)サッカーコーチ連盟が主催する、サッカーコーチ国際会議でも・・
レギュラーな講演とは関係ないところでアクティブに展開される、番外の行間ディスカッションでも、その話題で、持ちきりだったよね。
もちろん、コーヒーブレイクなどのタイミングで、プロの猛者どもが三々五々集まり、ブチかまし合うディスカッションに参加しているのは、現役やOBプロコーチ連中だよ。
とにかく、ヤツらの「実感が込められた主張」は、ものすごく興味深かった。
・・そうなんだよ、天才のヤツらは、以前のように、ハードワークをサボるなど、好き勝手にプレーできなくなっているんだ・・
・・それがイヤで、チームを移籍しても・・
・・世界的な傾向には逆らえないから、自分勝手なプレーがやりたかったら、もうサッカー自体を楽しめない低級チームに行くしかない・・
・・まあ、とても興味深い、流れ、ではあるよな・・
・・等など。
あっと、吉田孝行・・
彼については、もう、語る必要もないでしょ。
彼が率いるヴィッセルには、イニエスタという世紀の天才がいたんだよ。
そう仕掛けプロセスでは、これ以上ないほどの「天才」を魅せまくるイニエスタ。
わたしも、そんな局面の「美しさ」に酔いしれたこともあったね。
でも、「そこ」に至るまでのプロセスでは・・
ボール奪取プロセス(守備)にしても、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、ボールなしの動きにしても、やっぱり彼は、ブレーキ要素のほうが大きくなってしまっていた。
そして、その「事実」をしっかりと理解していたのが、手吉田孝行。
彼は、その「天才」こそが、ヴィッセルの躍進(まあリーグ成績ね)を阻む元凶だって考えたわけだ。
もちろん、彼の前任プロコーチ連中だって、その事実は、明確に把握していたさ。
でも、プロサッカーだからネ。
彼らは、ビジネス的な視点も必要というコトで、見て、見ぬふりをしていた!?
まあ、その「微妙なディスカッション」に手を付けるコトは、イコール、テメ~の進退問題にまで簡単に発展しちゃうっちゅうわけだ。
でも、吉田孝行は、そのディスカッションと対峙することを、躊躇しなかった!?
もしかしたら、彼の契約条項のなかに、「イニエスタ排除」という項目も、含まれていたのかもしれないよね。
まあ、そんなコトは、誰にも分からないけれど・・
とにかく、吉田孝行の「マネージメントの方向性」が、正しかったって、証明されつつあるというコトも、確かな事実なんだよ。
あっと、試合・・
このヴィッセルの「完勝」については・・
もう、ボール奪取プロセス(守備)での、強烈な「意識と意志パワー」の為せるワザってな評価に行き着くのかな。
だからこそ、吉田孝行の「心理マネージャー」としてのウデに「も」感服していたわけさ。
とにかく・・
攻守の切り替え、チェイス&チェック(寄せ)、局面デュエル、マーキング&カバーリング、協力プレスへの集散、そして「最後の半歩というファクター」・・
そのどれをとっても、アントラーズが、ヴィッセルの後塵を浴びつづけていたんだよ。
だからこそ、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、ボールがないところでのアクションの量と質が、ハンパなく活性化していった。
そうそう、そういえば、この試合では、井出遥也の活躍が、目立ちに目立っていたよね。
彼は、ヴェルディ出身だから、当時は、注目する選手だった。
そして・・
・・あっ、オマエ、こんなトコロにいたのか~・・
・・なんてネ。
ということで、このヴィッセル完勝については、これ以上、書くことは止めにします。
とにかく・・
吉田孝行のパフォーマンスに対して、同じサッカー仲間として、称賛と感謝の拍手をおくります。