2025_J1_第11節・・前半に起きたゲーム展開の変容は、とても興味深いグラウンド上の現象だった・・そんなポジティブな変化を、自らの意志をもって、主体的に演出したアルビレックス選手諸君に、心からの称賛と感謝の拍手をおくります・・(アルビレックスvsサンガ、1-2)
この、(変な!?)大逆転マッチについてだけれど・・
やっぱり、前半のゲーム展開を中心に分析するのが正しい判断だと思う。
そこにゃ、ものすごく興味深い、文化的&哲学的(!?)とまで言えるほどのコンテンツがテンコ盛りだったんだ。
何せ、立ち上がり10分ほどまでは・・
サンガが、ものすごいパワーで、前からプレスをブチかまし、そのままゲームを決めちゃうってな「勢い」まで、感じさせていたわけだからね。
対するアルビレックス・・
彼らは、そんなサンガに押されまくり、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を繰り出していくコトに四苦八苦していたんだよ。
そんな強烈な(一方的な!)ゲーム展開を観ながら、どうなることかと思っていたわけさ。
でも、驚いたことに・・
そう、そんな心理的な悪魔のサイクルとまで表現できそうな「ゲーム展開」からアルビレックスが抜け出し、完璧に「ゲームを逆流」させちゃうんだよ。
そう、あるときから、アルビレックスが、ある意味「唐突」に、イニシアチブを握り返しちゃうんだ。
ホント、ビックラこいた。
そんな「逆襲」の絶対ベースは、もちろん、ボール奪取プロセス(守備)のダイナミズム。
そう、チェイス&チェック(寄せ)の内実を「逆流」させたっちゅうコトね。
エネーチケー解説の、宮澤ミシェルも語っていたけれど・・
・・立ち上がりに押し込まれたアルビレックス・・
・・あのまま押し込まれ、ショートカウンターでゴールを奪われてしまったら、アルビレックスは、立ち直れなかったんじゃないですかネ~~・・
アグリー・・
そして、アルビレックスは、「あの強烈にネガティブな時間帯」を耐え抜き、そこから、勇気を振り絞って、積極的にボールを奪いにくまでに、「心の再生」を果たしちゃうんだ。
そこからの彼らが、ボールまわりの「デュエル」で魅せたチカラ強さには、目を見張らされたモノさ。
アルビレックスが魅せた、「攻守の爆発」は、ホント、ハンパなかった。
そしてわたしは・・
ゲームの「流れ」のなかで、アルビレックスが、イニシアチブを「握り返していく」プロセスを、とても興味深く、観察していたっちゅうわけだ。
何せ・・
アルビレックスは、ボール奪取プロセス(守備)でのチェイス&チェック(寄せ≒強烈な意志のチカラ)の「勢い」を、信じられないほどに高揚させたわけだから。
あっと・・
ゲームのイニシアチブを掌握するための、もっとも重要なリソースは、言うまでもなく、ボール奪取プロセス(守備)の活性化だよね。
それも、チェイス&チェック(寄せ)の内実こそが、ボールを奪い返す「流れ」を決めるんだ。
ゲームの立ち上がりは、サンガが、「それ」で、完璧に、アルビレックスを圧倒していた。
それが、時間の経過とともに・・
サンガがブチかます「勢い」をはね返すかのように、アルビレックスの「闘う意志」が、何倍にも増幅しいったんだ。
わたしは、そんなゲーム展開を観ながら、チト信じられない気持ちに襲われていた。
あれほど「押し込まれ」たら、そりゃ、選手だって、自信を失っちゃうでしょ。
そして、心理的な「悪魔のサイクル」に捕まって落ち込んでいく・・
それが、サッカーの日常茶飯事バターンなんだ。
でも、アルビレックスは、そんなステレオタイプの「ゲーム展開イメージ」を、見事に、ブチ壊してくれた。
それは、とりもなおさず、選手たちの、主体的な「闘う意志」の賜物だということだろうね。
だからこそ、前半における「ゲーム展開の変容」は、わたしにとって、ものすごく興味深い「グラウンド上の現象」だったんだ。
アルビレックスの新任監督、樹森大介さんは、とても良い仕事をしていると思う。
いまだ降格圏に沈んでいるアルビレックスだけれど、「このサッカー≒強烈な闘う意志」だったら、かならず、ランキングでも浮上してくると思う。
あっと、前半の顛末・・
終わってみれば、アルビレックスが、そのイニシアチブ(流れの変容)の内実からすれば、まさに理の当然と言えるほど、ゴール機会を創りだし、先制ゴールまでブチ込んだ。
だから私は、前半における、こんな、様々な意味合いを内包した、「ゲームの変容」について、考えをめぐらせていたっちゅうわけさ。
でも、後半・・
一点をリードされたサンガの押し上げダイナミズムが、アップするのは自然な成り行き。
たしかに彼らは、その流れに乗って、何度かは、ゴール機会に「近い」チャンスは、創りだした。
でも、それらは、ことごとく、アルビレックスの「強烈意志に支えられたディフェンス」にはね返されてしまうんだよ。
そんな展開を観ながら、わたしは、ゲームは、たぶんこのまま、アルビレックスが制するんだろうな~・・なんて、例によって、安易に、考えていた。
でも・・
そう、そこから、サンガが、同点&逆転ゴールを、ブチ込んじゃうんだよ。
その二つのゴールの内実・・
まあ、先にボールに追いついたディフェンダーが、そのままボールを蹴り出していたら何事も起きなかったってな、同点ゴールシーン。
また、逆転ゴールのシーンでは、ディフェンダーとGKが「お見合い」し、互いに譲り合っちゃうなんていう愚を犯してしまった。
まあ、「変な二つのゴール」だったんだよ。
そりゃ、アルビレックス選手たちにしちゃ、納得できないし、「後に残る」失点だったろうね。
でも、まあ、「それ」もサッカーさ。
とにかくアルビレックスには、このゲームでの「ポジティブな収穫」を、しっかりと噛みしめ、次、その次に、つなげて欲しい。
ガンバレ~、アルビレックス~・・