2024_J1_第4節・・イニシアチブの「揺動」が、ハンパなかった・・そのバックボーンは??・・(ベルマーレvsレッズ、4-4)

レビュー ものすごい「シーソー・マッチ」だった。

チト、疲れた。

でも気を取り直し、このゲームのコンテンツ(ドラマ!?)に、思いを馳せた。

とにかく、ゲームの展開(勝負)プロセスは、まさに「シーソー」そのものだったわけだけれど・・

その「変化」のバックボーンについて、考えをめぐらせたっちゅうわけだ。

前半・・

その立ち上がり、まずベルマーレが「前からプレス」をブチかましながらイニシアチブを握る。

でも・・

そう、数分もすると、今度はレッズが、(実力どおりに!?)完璧にイニシアチブを握り返すんだよ。

そして、何度かのゴール機会(佐藤瑶大のヘッドシュートや、小泉佳穂の棚ぼたシュートなど)の後に、先制ゴールまでブチ込んじゃうんだ。

これで、18年間(!?)毎年ゴールという偉業を成し遂げた、興梠慎三。

前半11分のコトだ。

そこじゃ、何といっても、グスタフソンの、ダイレクト浮き球スルーパスが秀逸だった。

ピタリと、前へフリーランニングを仕掛けた前田直輝の足許に合うんだ。

そこからの折り返しを、興梠慎三が、押し込んだ。

そして、そこからレッズが・・

そのゴールそのままの勢いで、イニシアチブを握りつづけるんだよ。

これは、このまま・・

でも・・

またまた、そんな安易な感性が、アタマを占拠しはじめた、前半20分あたりからだった。

何か、よく分からない「感じ」で、ベルマーレのサッカーが活性化していくんだよ。

そう、より効果的なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)をブチかませるようになっていくんだ。

そして・・

そう、前半22分には、ルキアンが同点ゴールをゲットし、10分後の32分には、逆転ゴールまでブチ込んじゃう。

その時間帯は、もう完璧に、ベルマーレのペースでゲームが進んでいた。

逆にレッズは、心理的な悪魔のサイクルに、とっ捕まったような感じだったに違いない。

そんな折、ダゾン解説の永井雄一郎が、こんな鋭いコメントをブチかます。

・・なんか、観ていると、ベルマーレの全員が、声をかけ合っている・・

・・アイツを見ろ~~とか、コイツは、オレがマークする、オマエは、あっちのフリーランナーに付いていけ・・

・・とか、とか・・

・・もしかすると、それが、ベルマーレのイニシアチブ掌握につながっているのかも・・

まさに、おっしゃる通り。

サッカーの絶対ベースは、ボール奪取プロセス(守備)にあり。

「それ」を、うまく回せたら、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だって、うまくダイナミックに(チャレンジャブルに!!)機能させられる。

その時間帯のベルマーレは、互いの「声かけ」もあったんだろうけれど、とにかく、抜群の「組織ディフェンス」が、有機的に機能しまくっていたんだよ。

そう、チェイス&チェック(寄せ)を絶対ベースに、周りが、その「スイッチ・アクション」に、効果的に「連鎖」しつづけていたんだ。

逆に、その時間帯のレッズは、何をして良いか、誰も分からなかった!?

たぶん・・ね。

ホントは、レッズ選手たちは、主体的に、こんな「発想」をもたなきゃ、いけなかった。

そんな状況で、やるコトは、ただ一つなんだよ。

そう、相手の何倍ものパワーで、「前からプレス」をブチかましていくんだ。

もちろん、力強い、局面デュエルと、チェイス&チェック(寄せ)をベースに、マーキング&カバーリング、協力プレスの輪を、ダイナミックに機能させる。

そんな、半分、死んだシチュエーションから生き返る術は・・

・・それしかないんだよ。

あっと、この試合での、レッズの先発メンバー・・

アレクサンダー・ショルツがケガで佐藤と交代した以外は、前節と、同じだった。

そう、前田直輝と興梠慎三が、このゲームでもスターティングメンバーに名を連ねたんだ。

それは、前半20分あたりまでは、うまくいっていたし、先制ゴールもブチ込んだ。

でも、前述したように・・

ジリ貧の「展開」を、体感したベルマーレ選手たちが、徐々に、主体的に(!)、ゲームの流れを、ひっくり返しはじめたんだ。

そんな、「イニシアチブ再掌握」という意味で、レベルを超えた「変化」に富んだ後半がはじまった。

2-1で、ホームのベルマーレがリードしているという状況。

そこで、後半1分に、ベルマーレ鈴木章斗が、3点目をブチ込んじゃうんだよ。

ゲッ・・

そりゃ、もう、誰もが、・・ってな感じで、結果を予想するよね。

わたしも、例外じゃなかったネ。

でも・・

そう、そこから、レッズの松尾佑介、前田直輝が、追いかけ&同点ゴールまでブチ込んじゃうんだ。

それで「3-3」。

そしてゲーム(勝負)展開の内実が、限りなく「シーソー」ってな感じになっていった。

だからこそ・・

そう、ボール奪取プロセス(守備)の内実が、問われていたっちゅうわけだ。

その「ディフェンス趨勢」の詳細については、まあ語るまでもなく、「シーソー」だったっちゅうコトだね。

両チームがブチ込んだゴールの「履歴」も含めてネ。

ということで、言いたかったコト・・

そう、ボール奪取プロセス(守備)の機能性は、やっぱり、限りなく「主体的なモノ」だっちゅうコト。

テメー等の「意識と意志パワー」によって、その内実に、雲泥の差がでてくるっちゅうことさ。

その意味で、両チームにとって、このゲームは、ものすごく深い「学習機会」になったに違いないって感じている筆者なのであ~る。

へへっ・・

最後に、レッズの中島翔哉。

実は・・

そう、彼がレッズに参加してからのプレー内容を観ながら、こんなコトを思っていたんだ。

・・あ~ららっ、「あの」中島翔哉は、どこへいった??・・

・・いまの彼は、「あの」ダイナミズムを復活させられない・・

・・彼は、もう、終わった・・

そんな落胆ね。

でも、このところ・・

そう、彼が、世界中が注目して止まなかった「あの当時のチャレンジャー・マインド」を、取り戻せるような「活性化ベクトルに乗ったのかも・・」なんて、感覚が・・

とにかく、ミスをしたくないってな感じで、安全パスにばかり「逃げていた」中島翔哉が、以前のような「主体性チャレンジ」を魅せはじめたって感じているんだよ。

なんか、楽しみになってきた。

ということで、これから、中野吉之伴との、オンライン「対談」に向かわなければいけない。

そのコトについては、この告知コラム(こちら)をご参照あれ。