2025_ACLの14(準決勝)・・コラムの中心テーマは、「個」対「組織」・・長谷部茂利は、とても良い仕事をした・・(アル・ナスルvsフロンターレ、2-3 )
そりゃサ・・
個のチカラの総体じゃ、世界選抜的なキャラクターの(!?)アル・ナスルと、比べようもない。
そして、だからこそ・・
コラムの中心テーマを、「個」対「組織」ってなコトにしようと思ったわけさ。
「個の勝負でしか!!」、うまくスペースを攻略していけないアル・ナスル・・
それに対して、あくまでも、攻守にわたって、「組織」で対抗する長谷部茂利フロンターレ・・
あっと・・
フロンターレの場合には、優れた外国人選手の「個」もあるけれど、彼らは、「それ」を、とても効果的に、「組織のなか」で活かせている。
そんな「ゲームの構図」かな。
もちろん、あれだけの「個のチカラ」を擁している、アル・ナスルだから、「それ」を、チーム戦術のコアに据えようとする監督さんの意図は、重々承知ですよ。
だからこそ、この勝負マッチに対して、それなりの興味を惹かれたっちゅうわけさ。
ところで、個のチカラ(才能レベル)というテーマ・・
ソレが、もっとも実効あるカタチで、「結果」に寄与できるシーン・・
もちろん、それは、個の「勝負プレー」でしょ。
ドリブル勝負とか、セットプレーとか、はたまた・・
まあ、それにしても、数え上げたらキリがない・・
でも、サ・・
そんな個の勝負プレーにしても、やっぱり、バックボーンに優れた「組織マインド」がなきゃ、才能ベースの個の勝負を、うまく機能させられないモノなんだよ。
例えばドリブル勝負シーンにしても、周りが、次の勝負パスをイメージングし、ボールがないところで忠実な「汗かきアクション」をしているか、どうか。
それによって、その個の勝負ドリブルに、大きな「プロセス効果」を生み出せるモノなんだ。
そう、個のドリブル勝負をブチかますチームメイトに対して、常に「勝負オプション」を提供してあげられるような、ボールがないところでのアクションの量と質のコトね。
たとえば、フロンターレ3点目のシーン・・
天才「家長昭博」が、エリソンの個の突破ドリブルに合わせ、逆サイドから、ニアポストゾーンへ、決定的フリーランニングをブチかました。
そのフリーランニングは、マークする相手の「視線を盗んだ」アクション。
相手マーカーは、最後の瞬間、テメーの「背後」から、「水色の影」が、スッと現れた・・ってな感じだったはず。
そりゃ、対処できないよ。
わたしは、そのシーンにおいて、アル・ナスルの、ボール奪取プロセス(守備)への、組織的(!?)な感性の足りなさを観ていた。
そう、アル・ナスルの、組織的な守備イメージング・レベルが、十分じゃないって感じていたんだ。
対するフロンターレの、ボール奪取プロセス(守備)・・
もう、忠実でダイナミックそのものじゃないか。
彼らの場合、ボールがないところでの相手アクションを、ことごとく、「イメージング・ターゲット」に出来ているって感じる。
まあ、だからこそ、アル・ナスルでは、(流れるようなコンビネーションが少ないこともあって!?)どうしても「ゴリ押し勝負ドリブル」が目立ってしまう!?
まあ、たしかに、そんな側面もあるんだろうけれど・・
やっぱりベースには・・
そんな個の勝負ドリブルこそが、テメーの価値のコアだって思っている選手たちを、世界中から集めたチームという側面が強いんだろうね。
もちろん、そんな彼らにしたって、「足許パス」で、ボールを動かすのは、巧いけれど・・さ。
それでも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では、人とボールの動きが「目詰まり」を起こしているし、そのリズム・マネージメントにしても、一貫性が感じられない。
そして、最終勝負フェイズにはいったら、やっぱり、「ゴリ押しマインド」ばかりが、前面に押し出され、その周りでの、ボールがないところでのアクションが、出てこない。
それに対してフロンターレ・・
人とボールの動きが活発であるからこそ、ボールがないところでのアクションの量と質も、それなりに高揚しつづけるし、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションも光り輝くっちゅうわけだ。
そりゃ、より効果的に、スペースを攻略していけるのも、道理。
長谷部茂利は、とても良い仕事をしているって感じさせられたよ。
さて、決勝だ。