2024_J1_第29節・・コンサドーレ選手諸君に言いたい・・もし最終目的を遂げられなかったとしても・・この、主体的な、限界を極めた「闘いの体感」は、必ずや、諸君の将来にとって、掛け替えのない「何か」として、「心」を支えてくれるに違いない・・(コンサドーレvsフロンターレ、2-0)

レビュー

えっ、ウソッ!?

青木亮太の先制ゴールだけじゃなく、鈴木武蔵がブチ込んだ追加ゴールシーンでも・・

そんな、頓狂な声が出てしまった。

もちろん、ガッツボーズも「後追い」したけれど・・

皆さんもご覧になった通り、フロンターレは、とてもチカラのある強いチームだ。

後半、家長昭博が放った、「二つ」の、絶対的ゴールチャンスもあったけれど・・

特に前半は、イニシアチブという視点で、フロンターレの後塵を拝しつづけたんだ。

そんなだったから、ミハイロ札幌コンサドーレが、ブチ込んだ二つの(起死回生の!?)ゴールへの唐突感が、ハンパなかったんだよ。

スミマセンね、ミハイロ、そして杉浦大輔さん・・

ところで、「先制ゴール」からのゲーム内容の「変化」だけれど・・

そう、青木亮太が先制ゴールをブチ込んでからというもの、コンサドーレが、一段も二段もシフトアップしたんだよ。

とにかく、そこでの、攻守にわたる「熱量」が、ハンパなく上昇しつづけたんだ。

じゃ、それまでは・・??

チト微妙なニュアンスだけれど・・

局面デュエルの内実は、瞬間的な「意識と意志ポテンシャル」に、拠って決まるよね。

「そこ」までのコンサドーレの「意識と意志ポテンシャル」は、「突き抜けて」いなかったんだよ。

それが・・

そう、「ゴール」という・・

いや、もっと言えば・・

「勝ち点3」が手に入るという、「超」のつくポジティブ刺激によって、「足」に注入されるエネルギーが、何倍にも膨れ上がったんだ。

もちろん、ボール奪取プロセス(守備)において・・ね。

だから、チェイス&チェック(寄せ)だけじゃなく、局面デュエル、マーキングやカバーリンクへブチ込まれる「熱量」にしても、もう、次元を超えるほど、高まったというわけだ。

そんなエネルギーの「迸り」は、もちろん、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、活きてくる。

わたしは、鈴木武蔵がブチ込んだ、スーパーヘディングシュートだけじゃなく、青木亮太のスーパークロスにしても(!)・・

何らかの「スピリチュアルエネルギーの迸り」によって起こった、と、感じていた。

素晴らしい二つのゴールではあった。

ところで、ミハイロ札幌コンサドーレ・・

基本的に、優れた、美しい質実剛健サッカーを展開する彼らだけれど・・

逆に・・

ものすごく、「勝負弱い」ところもあった。

わたしは、コラムのなかで、そのバックボーンを、こんなふうに表現したことがあった。

・・ボール奪取プロセス(守備)における、肝心の「最終勝負シーン」での集中が足りない・・

・・わたしは、「最後の半歩」って表現するけれど・・

・・そんな、相手の次の仕掛けに対するイメージングが、弱い・・

・・また、ボールがないところでの最終勝負シーンでも、「諦める」のが早すぎる・・

・・そんなニュアンスの内容を、指摘したことがあったんだよ。

それが・・

そう、リーグ展開のなかで、完璧に「追い詰められて」からのヤツらは・・

そんな「中途半端なプレー」など、微塵も感じさせないほどの「心理・精神パワー」を、魅せつづけているんだ。

だからこそ、わたしは・・

基本的には「チカラのあるコンサドーレ」だからこそ、心理・精神パワーが充実すれば、J1残留の可能性は、まさに「無限大だ~~っ!!」なんて、主張しているんだ。

そして、このところのリーグ展開を観ながら、その主張を、反芻しているっちゅうわけさ。

とにかく、いまのミハイロ札幌コンサドーレは・・

チーム全員でブチかましつづける、攻守ハードワークとリスクチャレンジ姿勢が、一皮も、二皮も剥けたって感じる。

そのテーマについては・・

・・攻守にわたって、まさに大車輪の「爆発プレー」を魅せつづけた、駒井善成とか青木亮太、はたまた、交替出場したキャプテン荒野拓馬といった強者だけじゃなく・・

・・まさに、一人の例外もない「全員」が、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、自ら、探しまくっていたと、高く評価できる。

わたしは・・

そんな、レベルを超えた「闘う意識と意志」に支えられた「主体性プレー」に舌つづみを打っていた。

何か、チト、情緒的に「過ぎる」書き方だとは思うけれど・・

たまにゃ、いいじゃん・・

オレも、この勝利を、心から祝福したいし、喜んでいるんだよ。

ということで、最後に、コンサドーレ選手諸君に言いたい。

・・もし最終目的を遂げられなかったとしても・・

・・この、主体的な、限界を極めた「闘いの体感」は、必ず、諸君の将来にとって、掛け替えのない「何か」として、「心」を支えてくれるでしょう・・

追伸:ドイツ時代の良き友人であり、ドイツサッカーの、世界的プロモートに大きく貢献した、クリストフ・ダウムが天に召された。彼との良き時間に、思いを馳せている筆者なのです。合掌・・