2025_天皇杯(決勝)・・ゼルビアの「徹底戦術サッカー」が、まさにズボッと、ツボにはまった勝利ではありました・・(ゼルビアvsヴィッセル, 3-1)

すごかったネ~~、ゼルビアの「徹底(戦術)サッカー」・・

とにかく、ボール奪取プロセス(守備)でのチェイス&チェック(寄せ)が、ハンパなく徹底している。

ヴィッセル選手たちが、ほとんどのシーンで、フリーでボールを扱えないのも道理。

・・というか、相手マーカーの「圧」に屈したカタチで、安易に「タテへ仕掛け過ぎて」しまうんだ。

そんなだから、「次」の勝負所で潰されまくるのも道理ってな展開ではあった。

まあ、そんな徹底したボール奪取プロセス(守備)こそが、ゼルビアの真骨頂ということだね。

ゼルビアは、そんな徹底ボール奪取プロセス(守備)をベースに・・

(ショート)カウンターやセットプレー、また「才能」たちによる、フッ切れた「個の勝負」からゴール機会を創りだしていく。

たしかに、相馬勇紀の追加ゴールシーンは、ミッチェル・デュークの、サイドチェンジ・キラーパスが素晴らし過ぎたから、ゼルビアの典型的な得点パターンではなかったけれど、サ。

あっと・・

このシーンについて、エネーチケー解説の中村憲剛が、ナルホド解説をしていたっけ。

そう、ミッチェル・デュークのスーパー・キラーパスの前に、酒井高徳が、ヴィッセル攻撃をサポートするために、高い位置を取っていたという、解説ポイント。

だから酒井高徳は、相馬勇紀をマークできるポジションまで戻り切れなかったんだ。

とにかく、ゼルビアのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)は、ことほど左様に、徹底していた。

もちろん、それは、攻撃から守備、守備から攻撃というトランジションの「流れ」を、より効果的、スムーズに運ぼうとする彼らのイメージング「そのもの」だったわけだ。

とにかく、彼らの徹底した「戦術サッカー」は、監督さんの「負けないサッカー」というコンセプトからすれば、まあ正解(納得した方向性!?)なんだろうね。

それに対してヴィッセル・・

彼らは、とてもオーソドックスに、人とボールを動かしながら攻め上がっていく。

でも・・

そう、ゼルビアの徹底ボール奪取プロセス(守備)の「熱量」がレベルを超えていたんだ。

だから前半は、ほとんどといっていいほど、ゴール機会を創りだすところまで攻め込めなかった。

そして、ヴィッセル攻撃が、そのように寸詰まりのなかで、前述したゼルビアの追加ゴールが決まってしまったっちゅうわけだ。

ということでヴィッセルは、前半ですでに・・

ラッキーな先制ゴールと、ミッチェル・デューク&相馬勇紀のスーパー追加ゴールによる「2-0」という劣勢に立たされてしまった。

これは、厳しいな~・・

そんなコトを思っていた筆者だったのだけれど・・

でも、後半・・

やっと、本当にやっと、ヴィッセルが実力を発揮し、「美しく勝つサッカー」を魅せはじめるんだよ。

その好転のバックボーンは、何といっても、大迫勇也。

彼のプレーによって、ヴィッセルのスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の内実(実効レベル)が、何倍にもポジティブに変容していったんだよ。

そんな「変容シーン」を観ながら、すこし考え込んだ。

前半のヴィッセル拙攻の要因・・

・・それって、人とボールの動きと、そのリズム・マネージメントが、ゼルビアの徹底サッカーによって、常に「分断」されていたからに他ならなかったよナ~~・・

・・でも後半になってからは、ヴィッセル本来のダイナミックサッカーが戻っていった・・

・・ジリ貧だった「仕掛けプロセス」が、大迫勇也が入ったコトで、大きく好転したんだ・・

・・それって、もしかしたら・・

・・そう、チームメイトたちが「ハッ」と気づいたコトが、その背景にあったのかもしれない・・

・・ヴィッセル選手たちは、こう思った!?・・

・・そうだ、大迫勇也のように、スクリーニングも含めて、自信をもってボールをキープすりゃいいんだよ・・

・・それは、次の仕掛けにつながる効果的ポゼッションになるし、それがうまく機能すれば、相手も怖がって、安易にアタックを仕掛けられないだろう・・

・・そうすれば、必ず、相手の嫌がるところにボールを運べるだろうし、背後の決定的スペースだって、効果的に突いていける・・

そして、そのように生き返ったヴィッセルによって、ゲームが、俄然白熱していくことになる。

でも、そんなヴィッセルの「ポジティブ変容」が進行するなかで、コトが起きちゃう。

そう、藤尾翔太の、まさに「サンデイ・シュート」が、決まっちゃうんだ。

サンデイ・シュートについては、準決勝コラムをご参照あれ。

これで、ゼルビアリードが「3-0」と広がってしまったという次第。

後半11分のコトだった。

たしかに、その6分後には、左サイドからの、佐々木大樹のクロスを、宮代大聖が、ヘディングで、「3-1」となる追いかけゴールを、うまく流し込んだけれど・・

結局は、ゲームの「活性プロセス」は、そこまでっちゅうコトに収まった。

それは、ゼルビアの「徹底戦術サッカー」が、まさにズボッと、ツボにはまった勝利ではありました。