2024_EURO_5・・このゲームでは、人とボールの動きについて、チト、その表現を深めることにチャレンジしようと思った・・(ドイツvsハンガリー、2-0)
今大会のドイツは、とても、よくまとまっている。
まとまり・・
言わずもがなだけれど、とにかく攻守ハードワークとリスクチャレンジを、探しまくる、主体性プレーが、チーム全体に、浸透しているんだよ。
だから・・
そう、互いに、使い・使われるという組織プレーの基本メカニズムが、うまく機能しているんだ。
だからこそ、人とボールが、創造的に(次、その次をイメージングした創造性ね)、よく動く。
今回は、この人とボールの動きというテーマを、少しだけ、掘り下げようと思った。
ところで、古豪のハンガリー・・
わたしのドイツ留学時代(1970年代ね)のハンガリーには、まだまだ「マジックマジャール」という強豪イメージがあった。
わたしの留学仲間にも、何人か、ハンガリー人がいたけれど、とにかく、巧かったコトを覚えている。
そしてドイツのことを・・
・・ありゃ、ロボットサッカーさ・・
・・でも、組織論にだけは、大いに学ぶところがあるよな・・
・・そう戦術論ね・・
・・などと、揶揄気味に、持ち上げていたっけネ。
フムフム・・
まあ、ドイツが、本当の意味で、サッカーの進化&深化を支えられるような、「美しい質実剛健サッカー」へと、舵を切ったのは、1990年代に入ってからだったよな。
それまでは、「オレたちは勝っているんだから、周りの揶揄って、単なるジェラスじゃネ~か・・」なんて、強がっていたモノさ。
でも・・
そう、サッカーじゃ、やっぱり、内容こそが問われるんだ。
それが、サッカーの隆盛に、本当の意味で寄与するかどうかという、一点に絞られたディスカッションへと、サッカーを取り巻く「雰囲気」が、収斂させたっちゅうわけだ。
そのプロセスが、たぶん、各国でちがう、サッカー文化の「伝統」のバックボーンなんだろうね。
フムフム・・
わたしも、クリストフ・ダウムを中心にした交友サークルのなかで交わされつづけた・・
ものすごく激しいディベートの嵐に、何度もさらされた(いや、そのディスカッションサークルに、クリストフのお陰で混ぜてもらったというのが正解!)。
だからこそ、「勝つことだけ」をターゲットにする、超絶の徹底(戦術)サッカーを、苦々しく思えるんだ。
あっと、人とボールの動きだった・・
ドイツとハンガリーの、「レベル差」のコノテーション(言外に含蓄される意味)は・・
それは、何といっても、スペースを、どれだけ効果的に「攻略」出来ているのか・・
それによって、相手ディフェンスを、どのくらい効果的に、振り回せているのか・・
そして、そのプロセスが、ゴール機会を創りだすことに、どれくらい貢献しているか・・
・・そんな根源ディスカッションだよね。
その視点で・・
やっぱりハンガリーの人とボールの動きは、足許パスが主体ってな評価になっちゃう。
もちろん・・
そう、ドイツだって、足許パスが主体だよ。
でも彼らの場合は、次、その次の「スペース攻略」が、イメージングの基本にあるんだよ。
彼らの人とボールの動き(足許パス)は、常に、次の「スペースパス」の準備段階なんだ。
そのコトは、一つ目や二つ目の「足許パス」が「入りそう」な状況で・・
いつも、3人目、4人目のフリーランナーが出てくることで、確認できるっちゅうわけさ。
だからこそ・・
究極の組織プレーである、ワンツーを積み重ねる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションという「サッカーの美学」を体現できるっちゅうわけだ。
そして、だからこそドイツは・・
そう、そんな組織プレーのなかに、満を持した、個の「突貫小僧ドリブル勝負」も、「より」効果的にブチかませる。
ということで、たしかにこのゲームじゃ、2ゴール「しか」決められなかったけれど・・
トニー・クロース、ギュンドアンなどを中心にした、ゲーム&チャンスメイクの内実も含めた「ゴール機会の量と質」からすれば、まあ、完勝って言えるだろうね。
ということで、今回のドイツは、若く、情熱的な「ストロング・ハンド」、ユリアン・ナーゲルスマンの「マインド」そのままに・・
積極的&攻撃的ボール奪取プロセス(守備)から、これまた積極的&攻撃的なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を展開できているっちゅうわけだ。
そりゃ、魅力的な、美しい質実剛健サッカーへと、クオリティが高揚するはずだ。
ちなみに、わたしは・・
1990年代後半に、ドイツが魅せた「イメチェン」のプロセスを知っているつもりだ。
それは、クリストフ・ダウムが中心になって推進された。
クリストフは、「あの事件」さえなければ、2002日韓ワールドカッブで、ドイツ代表を率いていたハズなんだよ。
フ~~ッ・・
あっと、その「イメチェン・プロセス」だけれど・・
そこでのテーマは、大きな潮流としては、二つ。
一つは、「オーバーコーチングの抑制」、そして「テクニック向上」。
なんか、「えっ!?」って感じで、力が抜けちゃう、でしょ!?
でも、そんなシンプルなファクターにこそ、サッカーメカニズムの本質が内在しているっちゅうわけさ。
へへっ・・