2023_J1_第31節・・強い両チームの、ボール奪取プロセス(守備)でのせめぎ合いが目立ちに目立っていた・・観ているこちらは、「もっとリスクチャレンジを!」ってな心の叫びが・・(アントラーズvsレッズ、0-0)
たしかに、両チームともに、ボール奪取プロセス(守備)の「量と質」が、とても充実している。
・・というか・・
とにかく、基本に忠実であり、全員が、自ら「仕事」を探せるっちゅうわけさ。
そう、とてもハイレベルな「主体性プレー」の積み重ね・・ね。
基本的な「組織コンビネーション」、局面での寄せやマークの仕方などなど・・
基本的な「やり方」は、両チームともに、ポジショニングバランス・オリエンテッドかな。
まず、しっかりと「戻り」ながら、互いのポジショニングをバランスさせる。
そして、そんな「整った状態」から、ある瞬間、「ブレイク」をスタートさせる。
そう、相互のポジショニングバランスを、積極的に「崩して」、「人」をマークするんだ。
要は、チェイス&チェック(寄せ)ね。
もちろん・・
パスを受けた相手ボールホルダーへ、対応的(!)に寄せるのでは、遅い。
そうではなく、「最後の半歩のセンス」を活かし、しっかりと予測ベースのアクションに入るんだ。
そう、次のパスレシーバーを「予測」し、そこへのパスが出される「直前」に、そこへ急行することで、効果的なインターセプトを狙うわけだ。
そんな「発想」もまた、フォルカー・フィンケが言った、ボール(その動きへの!)オリエンテッドなアクションっちゅうわけさ。
あっと、試合・・
両チームともに、前述したボール奪取プロセス(守備)を、かなりハイレベルに機能させつづけているんだよ。
だから、両チームともに、簡単には、スペースを攻略できない。
だからこそ(セットプレーを除いて!)・・
両チームともに、なるべく「高い位置」でボールを奪い返そうとするわけだ。
そう・・
ボールを奪われ、相手が攻め上がろうとする状況で、うまく「ボールを再奪取」できれば、最高。
日本では「プレスバック」と呼ばれるプレーね。
ドイツじゃ、「ゲーゲンプレス」って呼ぶよね。
まあ、たしかに、そんなイメージングのボール奪取が理想ではあるけれど・・
でも、前へ重心がかかっている(攻め込んでいる!)状態でボールを失ったら、そうは簡単に、切り替えてプレスバックできない。
とにかく、「なるべく高い位置で、再び・・」ってな発想が、両チームに共通している発想だということが、言いたかった。
そして実際に・・
組織的な攻め上がりじゃ、まったくと言っていいほどスペースを攻略できないけれど・・
相手が前へ重心を移した状態で、プレスバックで、ボールを奪い返せれば・・
そりゃ、相手の人数&ポジショニングバランスが崩れているわけだから、ビッグチャンスにつながるケースも多いよね。
あっと、ここで確認いただきたいコトが・・
最初から、「トーナメント戦術」でゲームに入るようなチームは、決して進化&深化など望めないっちゅう、不文律があること・・ね。
そう、リトリートし、しっかり守ってカウンターってな、後ろ向きのゲーム戦術ね。
もちろん、彼らも、より高い位置でボールを奪い返そうとは、しているんだろうけれど・・
それでも、相手を「こさせて」カウンターを仕掛けるっちゅう基本的な発想は、サッカーの進化&深化にとって、大きなブレーキなんだよ。
わたしは、リヌス・ミケルス、ヘネス・ヴァイスヴァイラー、ヴァレリー・ロバノフスキーといった、世界サッカーのレジェンドから、そのメカニズムを、叩き込まれた。
・・(例のダミ声で)いいか、リスクチャレンジのないところに、進歩なんて、ないんだぞ!!・・
勝つこと「だけ」をターゲットにした、ゲーム戦術・・!?
そうではなく、あくまでも、前向きに、積極的&攻撃的に、サッカーをするんだよ。
その意味で、両チームともに、サッカーの魅力を振りまいていた。
でも残念なことに、ノーゴールに終わった。
それでも、それによって、(結果とは関係なく!?)少しは、日本が進歩したんだ・・と、思う。