2023_日本代表(親善マッチ)・・コラム、その4・・ドイツと、日本の「個」について、いろいろと書きなぐりました・・(ドイツvs日本, 1-4)
■まず、ドイツはホントは強いんだよ、っちゅうテーマから・・
前半19分にドイツがブチ込んだ同点ゴールのシーン。
そこでは、美しい、ホントに美しいダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションが炸裂したんだ。
いや、そのプロセスでの、すべてボールの動きは「ワンタッチ(トラップ)&パス」だったね。
とにかくドイツは、人とボールを華麗に「動かす」なかで、日本守備ブロックの穴(スペース)を見事に突いたんだ。
そして最後は、センターバックの(!)ニコラス・ズーレが、正確に、左サイドネットに吸い込まれるような「ゴールへのパス」を決めた。
それって、このゲームで、もっとも美しい「ゴール」でもあったよね。
それ以外のゴールにしてもゴール機会にしても、「個の勝負プレー」が絡んでいたからね。
ということで、このコラムは・・
そう、このゴールに象徴されるように、「この」ドイツ代表だって、ホントは強い・・っちゅう主張から始めようと思った。
昨日コラムで、ドイツが、「高慢な態度」でゲームに臨んでいたのかもしれない・・って書いた。
たしかに、カタールW杯での(彼らにとっての)敗戦にしても、全体的には、(そのコラムで書いたように!)ドイツがイニシアチブを握り、何度も、決定的ゴール機会まで創り出した。
だからドイツ選手たちにとっては、例によって、「まあサッカーだから、こんなコトもあるさ・・」ってな印象が強かったんだろうね。
聞くところによると、リティー(元ジェフで活躍した、ピエール・リトバルスキー)も、「ドイツ魂がまったく感じられなかった」、なんてメディアに語っていたとか。
たしかに・・
このドイツ代表チームでは、「攻守にわたる最後の半歩」をブチかますための「意識と意志パワー」に欠けていたのかもしれないって感じたよね。
試合後に、ドイツサッカー史上初めて、ドイツ代表監督が「契約の途中で更迭」されることになったわけだけれど・・
監督のハンジー・フリッツは、わたしも話したコトがあるけれど、とても優秀なプロコーチだよ。
でも・・
そう、代表チームと共にする「長い時間経過」のなかで、ギリギリの「最後の半歩」を繰り出させるだけの、心理マネージメントが「薄くなってしまった」のかもしれない。
まあ、そのテーマについては、機会を観て、ドイツサッカーの「インサイダー」に聞いてみよう。
■さて次は、久保建英・・
彼については、以前の「本編コラム」や、カリオカ(ラモス瑠偉)との、「The Core Column」での、対談シリーズ(1. 2. 3.)も、ご参照あれ。
その本編コラムは、レアル・ソシエダで大活躍がはじまる「予兆」時期に書いたつもりだけれど・・
そこでは、やっぱり、ダビド・シルバの影響が大きかったと思う。
ボール奪取プロセス(守備)での、忠実&強烈なハードワーク姿勢について、ダビド・シルバから、「状況を観ながら・・」って、助言を受けたそうな。
そして・・
そう、攻守ハードワークとリスクチャレンジシーンでのプレーに、とても素敵な「メリハリ」が見られるようになったと思う。
だから・・
・・局面デュエルでも、相手との「フィジカル勝負」になってしまう直前でボールを離したり・・
・・「必殺」も含めたパス能力を、磨きに磨いたり・・
・・シュートへの積極性を、何倍にも高めたり・・
・・などなど、大きな成長を遂げていると思う。
まあ、ちょっと・・
そう、右サイドのタッチライン際に「張りつきすぎ」ってな印象が、残るけれど・・
たぶん、パス受けた状況で、背後からアタックされることがないという気持ちの余裕を楽しんでいるのかもしれない。
だから・・
より積極的に、タテや「なか」への勝負プレーをブチかませるようになっている。
そして、仲間の信頼もあって、ラストパスも、より確率高く、成功するようになっているし、自身のシュートだって、威力を増している。
でもこの試合で、先発じゃなかったコトには、彼も「課題がある・・」って感じていたらしい。
そうね~~・・
要は、「周りのチームメイト」たちの、久保建英に対する「期待イメージング」が、まだうまく「シェア」されていないっちゅうことなのかもしれないネ。
いまの久保建英は・・
ドリブル突破をブチかましながらも、まわりのチームメイトの「決定的フリーランニング」も、しっかりとイメージングできるレベルにあると思うよ。
そう、勝負ドリブルで相手の視線と意識を引きつけた状況での、予測できないラストパス・・
あと・・
ボール奪取プロセス(守備)でのプレー内容について、まだ森保一が期待するコンテンツとの間に、少しながらの「ズレ」がある!?
まあ、とにかく、久保建英については、時間が解決するさ。
■遠藤航と富安健洋の、スーパーな「最後の半歩というファクター」・・
この二人の、ボール奪取プロセス(守備)での、ホンモノの貢献コンテンツについては、もう書くまでもないよね。
だから、ここじゃ・・
そう、彼らが描く、ボール奪取プロセス(守備)イメージングの絶対バックボーンについて、考えるところを述べようかな。
つまり・・
そう、彼らの予測能力が、群を抜いているっちゅう視点。
以前、ドイツのレジェンド・プロコーチ(もと浦和レッズの!)、フォルカー・フィンケが、「ボールオリエンテッドなプレー」っな表現をつかったことがあった。
あまり、深く理解されていなかったように感じるけれど・・
その表現には、「相手の次のプレーを、より正確に予測できるためのインテリジェンス・バックボーン」というニュアンスが含まれると思う。
あっ、もっと分かりにくくなった!?
ゴメン・・
つまり、相手の「次」の仕掛けを、いかに正確に予測するのか・・っちゅう視点ね(まあ、攻撃にもつながる発想・・ね)。
そして、その予測ベースに、忠実にアクションを起こす・・というニュアンスね。
とにかく・・
遠藤航と富安健洋の、局面デュエルの「強さ」は、世界でも認められるトコロでしょ。
その強さのバックボーンが、「ボール・オリエンテッド」な、「考えつづける姿勢」にあるっちゅうことが言いたかった。
そう、それこそが、究極の「主体性プレー」ね。
ホント、素晴らしく頼りになるヤツらだよね、彼らは。
■最後は、選手たちが魅せつづけた、自信と確信レベルの深化!
要は、環境こそが、人を育てる・・っちゅうテーマなのです。
そう、フットボールネーションで鍛えられた「フィジカルとサイコロジカル」ね。
このテーマについては・・
大住良之さんとか後藤健生さんも、そうだろうけれど、わたしは、「昔」と比べられるんだよ。
個人的なチカラに、そんなに大きな差がなかったにもかかわらず、実際にフットボールネーションと試合をしたら、大差で負けちゃう。
そう、最後に言いたかったコトは・・
サッカーが、究極の「心理ボールゲーム」だという事実でした。
ということで・・
今夜は、トルコとの「リベンジマッチ」がある。
そう、「2002」のリベンジね。
そのときのコラムは、「こちら」をご参照あれ。
お互い、今夜のゲームを、とことん楽しみましょう。